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いざ、ゲストハウスをするための物件探しへ参る②

ようやく可能性がありそうな物件にたどり着き、約1年かけた物件探しを終えて開業に向けた準備が進められそうな状況になってきました。

前回は、自分の足で歩いてもなかなか物件が見つからず、不動産屋さんに希望条件と連絡先を渡して回ったことでなんとか出会いが訪れたというお話しをしました。

今回は物件探しの結果、どんな物件と巡り合うことが出来たのか、そもそもどんな観点で物件探しを行ったのかについて、以下の内容で書いていこうと思います。



1.物件探しの結果や如何に

地元ではあるものの足を踏み入れたことのない丘の上の方にその物件はありました。
珍しい幅広めの階段を上り、少し急な坂道をクネクネと上がっていくと建物が見えてきます。
正直、ゲストハウスをするには立地があまり良くないなというのが第一印象でした。

というのも、塩竈は松島と仙台の間に挟まれ素通りされがちな場所で、そもそもの訪れる人数がそれほど多くない地域なので、駅からの距離や立地はシンプルでわかりやすい場所にしたかったというのが当初考えていたことでした。

しかし、先述のように上ってみると塩竈の港を一望する景色、海が見えて日の出も見える素敵な景観に心を奪われたことも見逃せない点でした。
他の候補も特に残っていなかった僕としては、一縷の望みをかけて検討してみるかと思ったんです。
当時一緒に物件探しをしてくれていた仲間がイチオシだったことも大きな要因です。

実はこの物件の前に、業者の工事費用の見積りをしてもらった物件がありました。
割と似たような階段立地の場所で、改装費がとんでもないことになって諦めた経緯があったので、半分諦めていたのも事実です。

しかし見積りをお願いしてみると、まだ許容範囲かなと思える金額でした。
空き家になってまだ2年ほどで、上モノも痛みが少なく、こちらの希望する機能的な工事以外はほぼ必要ない物件だったのです。

これは何とかなるかも!と期待を込めて、この物件と共に歩こうと決意したのです。
早速紹介してくれた不動産屋さんに、融資が降りたら契約へと向かいますという報告をしに行ったのでした。

2.僕が探していた物件の条件

前回である程度物件探しの条件を紹介していましたが、僕が求めていた物件は以下のような条件で探していました。

  • 旅館業許可を取得できる用途地域であること

  • 延床面積120㎡程度

  • 1981年6月以降に建てられていること

  • 戸建ての建物であること

  • 2階建てであること

まず、用途地域は絶対条件です。
工業地域や高層住宅の専用地域で営業することはできません。
この辺でゲストハウスがしたいなと思ったときには、自治体の建築主事の方などに用途地域を確認すると良いでしょう。
また、建物から数100m以内に学校や福祉施設などがあると、各施設環境を害すると捉えられる場合もあるそうなので注意が必要です。

延べ床面積については、当時の旅館業法にてゲストハウスの用途とする建物の床面積が100㎡(現在は200㎡までに緩和)を超える場合は、用途変更するために建築確認申請というものが必要になります。
広さのある建物は、万が一火災が起きた場合に炎が広がることを防ぐために厳しい耐火基準が設けられていて、建物の壁を防火壁にしなければならないなど大きな改装工事を必要とし、そのための費用も手続きもかさんでしまうのです。

僕は資金的なことを考えて、100㎡未満にして建築確認申請が不要な建物を前提として探していました。
120㎡程度と書いているのは、僕自身が居住しながら運営を行うつもりで考えていたからです。
設備要件については、客室が33㎡以上必要とか、二段ベッドを設置する場合は上下間隔1m以上とか、その他客室や浴室についての基準があるので、この辺は管轄の保健所や建築士さんなどと良く確認を行うのが良いでしょう。

3.見つかった物件がこちら

理想の物件が見つかったら契約へ進む流れになるとは思いますが、僕の場合は日本政策金融公庫から融資を受けることにしていたため、それが確定するまでは仮契約という状態で物件を押さえることになりました。

決まった物件は駅から徒歩10分以内の場所で、高台にあるので見晴らしが良く落ち着いた住宅街の中にあります。
建物の内装は落ち着いた和の空間になっていて、なんだか懐かしい雰囲気をかもしだしていました。

延べ床面積は100㎡を超えていたものの、当面は僕が住みながら運営していくことを考えていたので、ゲストハウスの用途に使用するエリアを1階のみとして申請を行うことで問題はありませんでした。


素晴らしい眺め


共用リビングとなる和室の居間


ドミトリーに変わる二間


広々とした共用ダイニングキッチン


ここからどのように改装して、どんな雰囲気に仕上げていくか、次第にワクワクが高まっていきました。
訪れる旅人がどんな目的で、どのような過ごし方をするのかを想像しながら改装案を検討していくことにしたのです。




というわけで、続きはまた今度。明日も心穏やかな1日を。

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