
ゲストハウスの経験は休職中の僕を突き動かした
会社員としての生き方のままでいいのだろうかと疑問に感じていた僕は、休職中に得たゲストハウスの経験により、人生を歩き直す決意が芽生えました。
自分がこれをやっていこう、そう心に決めたのです。
前回はゲストハウスという環境に身を置いてみて、どんなことを感じたのかについてお話ししました。
僕は当時、会社を休職中の身であったのでいろいろと悩みを抱えている状況でした。
今回は、そんな中で得たゲストハウスの経験が僕の心境にどんな変化をもたらしたのかについて書いていこうと思います。
僕がゲストハウスのスタッフとして働いた期間は1ヶ月だけでした。
ゲストハウス側の募集が最低1ヶ月からOKとなっていて、短い期間だけども何か挑戦してみるには程よい期間かなと思い、リハビリがてらやってみようと動いたんです。
しかしこのたった1ヶ月が僕の人生を大きく動かす1ヶ月になろうとは、まだこのときは想像もしていませんでした。
スタッフ生活が始まってから、自分がフィットしていくまでに多くの時間は必要ありませんでした。
僕は人を楽しませるのが好きだったんです。人が笑う瞬間を見るのが好きだったんです。
喜怒哀楽の「怒」「哀」の表情はできればあまり見たくないので、人が笑顔になるようなことを自然に考えて行動していました。
なのでスタッフをしている時間は、意図せずとも自分が楽しめることをしていて、それで人が喜んでくれるという理想的な状態が出来上がっていたのです。
また、地元から電車で20分という近さなので、地元塩釜を知ってもらおうと思いしょっちゅう旅人を連れ出しては塩釜案内をしていました。
ある時、一人旅の人が翌日の予定を何も決めていないと言うので、「じゃあ塩釜行ってみる?」と誘ってみたことから始まったんです。
何度かそういうシチュエーションを繰り返していくうちにガイドも様になってきて、参加した人の喜ぶ声に自分でも手応えを感じるようになりました。
気付けば塩釜ツアーが定番化していき何組かの旅人をまとめて数人で一緒に連れ出すようになり、塩釜を味わうことで仲を深めていったり思い切り楽しんでいる様子をたくさん見ることができました。
振り返れば、僕のゲストハウスの母体がこの時点で形成され始めていたなと感じます。
僕は次第に、こんな楽しい生き方を1ヶ月で終わらせるのはもったいないと思うようになっていました。
また、組織で雇われる生き方ではなく自分で何かやってみたいという気持ちを持っていた僕は、ゲストハウスという生き方にグッと興味を惹かれていきました。
結果、スタッフとしての1ヶ月の期間が終わりを迎えようとし始めたあたりで僕は、ある決意を固めました。
「地元塩釜にゲストハウスをつくる」
これまでモヤモヤッとして散らばっていた点が一つの線につながったような感覚になり、一気に道が開けた気分になったのを覚えています。
この日を境に、僕の人生は大きく動いていくこととなりました。
というわけで、続きはまた今度。明日も心穏やかな1日を。