見出し画像

公立学校修学旅行先シンガポールについてのアンケート結果

【アンケート概要】

 ※「公立小学校2年生、4歳」のような2人以上の子どもがいる場合ダブルカウント
 ※「公立小学校2名在籍」のような同じカテゴリの子どもがいる場合同一カウント

「区立中学3年生の修学旅行先をシンガポールとすることについてどのようにお考えですか?」についての結果


【理由】

  • 賛成

    • 良い経験・体験になる 28

      • 現地学校との交流もあるとのことで、英語の重要性、異文化理解などが深まる良いきっかけとなると思うからです。

    • 文化・多様性を知る、グローバル意識向上 21

      • グローバル化が進む中、学生に対して国際感覚の情勢や他国の経済成長を肌で感じることは必要と考えます

    • モチベーションや刺激になる 10

      • 中学生で海外に触れることで英語を科目としてではなく、言語として喋れると楽しいとゆうモチベーションにできると思う。

    • 私立学校との差を埋める、公立の魅力向上 9

      • 海外を見る経験はあったほうがよいし、私立中学の子どもたちと経験の差がでるところ、格差の是正につながると思います。

    • 語学体験 6

      • 子供に親のいない中、自分で行動し、英語を話しながら海外での体験をして欲しいから。

    • 治安が良い 6

      • シンガポールのような治安が良い海外に行けるのは良い刺激になって良いと思います。

  • 反対

    • 費用が高額すぎる 11

      • 60万という予算で3泊5日の研修は、対費用効果が低いと考える。

    • 学習にならない 11

      • この日数で行ってもただの観光旅行にしかならず、目的を達しないと推察します。思い出づくりであれば海外である必要はありません。

    • 他の教育政策や別の事業に税金を使ってほしい 8

      • 修学旅行でシンガポールへ行く事自体には賛成です。未知の世界を知る、英語を使わざるを得ない状況になる、子どもたちの素晴らしいおもいでになるのはとても良いと思います。 ただ、その予算があるのならば、他の事に使って欲しいのが実際の所です。少人数制のクラスにする。選択制の授業を受けられるようにする。苦手な教科や単元を出来るまで丁寧に教えてもらえる時間を作る。得意な事をもっと伸ばせるor研究出来る時間を設けるなどです。

    • 日本の文化を知ることが優先 7

      • たかが修学旅行で国際感覚は養われないし、子供達にはまずは日本のことをよく知ってほしい。

    • 私立との不公平感 6

      • 私立の学校に通わせておりますので、公立のお子様だけというのが不公平に感じてしまいます。子ども一人につき、同等の権利をいただきたいです。

    • 別の国にするべき 5

      • 英語を学ぶならネイティブイングリッシュの国(イギリスやアメリカ)じゃないとあまり意味がないかと思います。

    • 内容が不透明 4

      • 3泊5日のシンガポールに一人60万円の旅費は高額である。ビジネスクラス並みの旅費です。費用の見積もり表を提示するべきである

    • 既に個人的に海外経験がある 3

      • 港区に住んでいる人なら中学校までにほとんどの子供が海外に行った事があると思う。

    • 既存の旅行や教育費の負担を減らしてほしい 3

      • 修学旅行の積立が払えず一緒に行けない友達がいました。50万以上の費用が1人に充てられる余裕があるなら国内にして、保護者の費用負担を無くしてほしいです。

5億円の事業を別の子ども政策の費用に充てるべきとお考えですか?についての結果


  • 賛成

    • 授業の質、国内での語学学習や異文化交流の強化 12

      • 実際の海外ではなく、海外に近い環境での学習がいいと考える。大使館でのインターンシップのような活動や近隣のインターナショナルスクールとの交流など、英語でのコミュニケーションを目的とするならば、海外という場所でなくとも可能かと考える。

    • 公立中学3年生に限らず範囲を広げるべき 11

      • 5億円子ども政策に使っていただけるなら、区立の中3の修学旅行だけのごく限られた一部ではなく、もっと広い範囲に行き渡らせてほしい。 修学旅行の前にやるべき事がもっとある。

    • 今の負担を減らすためにお金を使うべき 11

      • 港区とはいえ、全ての家庭が裕福でお金にゆとりがある訳ではないので、実用的な使い道の方がより良いと思います。

    • 費用が高額すぎる、旅行の内容に不満 7

      • 公立中学で海外は賛成だが、費用の精査が甘いと感じる。一般的な旅費からかけ離れた高額と感じる。団体割引でより安く行けるような工夫はないのか。引率者の精査は? 各区役所事業から受ける印象だが不要な人員が混ざっているように感じてしまう。

    • 他にもっと優先すべきことがある 7

      • 区立中学校教育での予算活躍にしぼるとすれば単発の修学旅行より、日常的な教育内容の向上にあてることもできる。教員増員、教員研修、教員の待遇向上など人材に予算を配分したい。

    • 少子化や出生率向上政策をするべき 6

      • 子供手当の拡充や妊婦健診の無償化など、少子化対策にはもっと有効な使い道があるようにも思います。

    • 修学旅行も行ってほしいし、他のこともやってほしい 3

      • これはこれでやっていただき、さらに子ども政策には積極的に予算を投じて欲しいです。

  • 反対

    • 子どもや教育にお金が使われることに賛成だから 14

      • 日本の将来を担う子どもたちに良い経験を積ませたい。日本の政府の税金は老人に行きがちなので、港区の税金は子供達にも割り当てたいから。

    • シンガポール修学旅行政策自体有意義だと思うから 7

      • 国際化を目指す区立中学校の集大成として、海外派遣や海外修学旅行という機会はとても貴重だと思うから。

    • 修学旅行が国際性を身に着ける良い経験になるから 5

      • 修学旅行の内容に依るが、実地学習を通じた体験は身につきやすいため。

海外修学旅行の費用(約60万円)を修学旅行ではなく、現金または教育バウチャーで給付する案があった場合はどのように考えますか?についての結果


  • 賛成

    • 公立に在籍していない子どもにも平等にわたるから 8

      • 一部の子だけでなく、港区内の子どもに平等に配布されるならば、そちらの方がいい。

    • 子どものやりたいことに使えるから 7

      • 子どもが学びたい分野に投資する。書籍の購入や講演会の参加、研修の参加など

    • 教育費に使えるから 6

      • 修学旅行に60万使うより、現金でもらえるなり塾や習い事の費用に使える方が良いとは、貰う立場になると思います。それとは別に修学旅行に海外に行くことは良いと思います。

    • 60万円使えれば修学旅行より有意義に使えるから 3

      • 60万円で2ヶ月は語学留学できる

    • 教育バウチャーに賛成 3

      • 60万円の補助があれば裕福でない家庭の子も1年近く塾などへ通うことが可能になると思うので、教育バウチャーはよいと思います。

  • 反対

    • 子どものために使われない、教育向上に繋がらない、使途不明になる 23

      • 現金給付は、子供のために使用されないケースも多いと思うので避けた方が良いと思います。

      • お金の使い方を個人にまわしても教育がよくなるとは限らない。

    • お金があっても子どもに修学旅行同等の経験をさせてあげられないから 12

      • 現金よりも機会提供に感謝します。仕事が忙しくてなかなか十分に旅行や体験をさせてあげることができないので。

    • 現金のばらまきに意義を感じない 5

      • ばらまきばかりで親が他のものを買って終わり

    • 反対だが教育バウチャーは検討の余地がある 4

      • バウチャー発行で英語の勉強に特化し成果発表などできればいいと思います。他英語を使う施設での体験授業など。

具体的な意見

  • シンガポール修学旅行に7割近くが賛成しているにも関わらず、他の子ども政策にお金を充てるべきにも7割近くが賛成していることから、シンガポール修学旅行自体に賛成というよりも子どもにお金が使われることに賛成という人が多いことがわかります。「シンガポール修学旅行以外の他の子ども政策にお金を充てるべき」に反対している理由で一番多いものも「子どもや教育にお金が使われることに賛成だから」という趣旨のものが多かったです。

  • 私立学校との差を埋めるためにシンガポール修学旅行に賛成という意見がある一方、区立学校に任せられないから私立に通わせているにもかかわらず、公立限定で支援するのは不公平という意見もあり、根本的な公立学校の教育の質向上が賛成側からも反対側からも求められていることがわかります。

  • 海外修学旅行がトピックであることもあるが、「探究教育バカロレアの導入など先駆けてやっていただきたい。」、「学校で英語のイベントを開催してほしい」等国際教育の充実を望む意見が多かった。

参考(斎木調べ)

シンガポール修学旅行 モデルケース
1. 某公立中学校
日時:令和5年度某日予定
行程:1日目:朝 成田空港集合 夜 ホテル着
   2日目:午前:クラス毎にバス移動(シンガポール大学にて学生交流)
       午後:班単位で学生と市内見学(ツーリストパス3日間兼使用)
           夜:有名起業家講演会
   3日目:テーマ別班研修(教育プログラムガイドツアー)
        リバークルーズ(水と光のショー)
   4日目:午前:企業訪問
        午後:班別で市内研修 夜 空港着
   5日目:朝 成田空港着
参加生徒:143名/9月1日時点の生徒数:146名
生徒一人当たりの旅行費:240,000円(修学旅行大手三社うち一社)
学校徴収金:250,000円(年度末教科書代等清算し返金する。)
コロナで行けなかったが、事前視察は行ったとしても公費負担。
                     
2. 某私立中高一貫校
行程:1日目:朝    羽田空港よりJALを利用
       夕方 チャンギ国際空港へ到着
       貸し切りバスで短い市内観光後,ホテルに宿泊
       ホテルはセキュリティー重視で3泊とも同じ場所に宿泊。
   2日目 午前 二―アム工科大学の高校と交流行事
       午後 市内の博物館などを見学
   3日目 午前 シンガポール大学の学生とチームをつくり市内散策。
       午後 日本国内での活動においてSDGsで交流のあった企業
       (ダイキン,ヤクルトなど)のシンガポール支社を訪問
       見学の後,海外での企業活動のお話を伺う
        夜 湾内のナイトクルーズに乗船
   4日目 午前 海水を水に変えるプラントの見学
       午後 シンガポール動物園を見学、夕食後チャンギ発22時頃
   5日目 早朝に羽田空港着 解散
学校徴収金:206,000円
パスポート取得費用,個人で使った交通費,昼食代などは別で約50000円。
次回は2024年度実施予定。ホテル,飛行機代,燃料サーチャージなどの値上がりによって各家庭より310,000円前後を徴収予定。

まとめ

シンガポール修学旅行自体に賛成意見が多かったが、5億円使えるなら他の形で子どもたちに支援してほしい、「一人当たり67万円」はあまりにも高額すぎるから内容を精査してほしいという意見も同数あった。
実際、他校の例を見ると明らかに高額であるといえる。
この点について、所属会派である「みなと未来会議」のメンバーと協力しながら、区民文教委員会や総務委員会でチェックを行なって参ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?