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今週のSaaSニュース! Vol.78(12/5週)

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今週の資金調達ハイライト

コールセンター向けall-in-one SaaSの老舗 Genesys $580M調達

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1990年創業のGenesysは、エンタープライズ企業のコールセンター部門向けSaaSを一気通貫で提供する同領域の老舗。急成長市場の一方、競争が激しい環境もあり、2016年に欧州大手PE Permiraが買収。コロナ禍のコールセンターのリモート化の影響で成長が加速し、直近の受注は2倍。今回ラウンドは、Salesforce Venturesがリード。その他にService Now Ventures、Zoomの戦略投資家とBlackRock等の機関投資家が参加。ZoomはGenesysの競合であるFive9を$14.7Bで買収を仕掛けたが失敗し、今回Genesysへの戦略投資で同分野への展開拡大を目指す。バリュエーションは$21B。(Genesys動画)

オムニチャネルID認証SaaS Incode $220M調達

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2015年メキシコ創業のIncodeは、EC、銀行、病院等のオンラインチェックイン時のオムニチャネルID認証を行うSaaSを提供するスタートアップ。特に顔認識に強みがある。Incodeは少し変わった遍歴を持っている。Incode創業者Ricardo Amper氏は、 香料の南米最大手 Grupo Amcoの元CEOで非テック分野の出身。同社を売却後、Incodeを創業。元々はB2C向けの写真共有アプリで起業したが、2018年に開発した顔認識技術に市場可能性を発見してSaaS事業にピボット。現在ではCitiやNubankなどの大手企業が顧客。今回のシリーズBはSoftBankとGeneral Atlanticがリード投資家。バリュエーションは、$1.25B。(Incode動画)

AIを自由に拡張可能なAIOps SaaS Anyscale $100M調達

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計算負荷の重い機械学習をデスクトップ環境下でも即時にスケールできる、UCバークレー発の分散型オープンソース技術Ray。Anyscaleは、日系人Robert Nishihara氏が同校 博士課程修了後、すぐに共同創業したスタートアップ。Rayはオープンソースプロジェクトとして高い評価を受けており、現在ではAmazonやUber、Shopify等が活用している。今回のシリーズCでは、Andreessen Horowitzがリード。バリュエーションは$1Bを超えて、ユニコーン企業の仲間入り。(Anyscale動画)

All-in-one型ブルーワーカー採用SaaS Sense $50M調達 

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Senseは、ブルーワーカー採用に特化したHRtech SaaS。採用プロセスのパーソナライズ化、チャット、リファーラル採用まで一気通貫で提供。AmazonやSearsなどのEC/小売大手が利用。利用企業はSense利用により平均263%の候補者数の増加。Sense創業者は、グリーに買収されたゲーム会社Funzioの共同創業者。本シリーズDは、SoftBank Vision Fund 2がリード。バリュエーションは$500M。

IoTサイバーセキュリティSaaS Claroty $400M調達:ClarotyはエンタープライズIoT、工業向けオペレーション技術向けに強いサイバーセキュリティ企業。本シリーズEはSoftbank、Bessemer Venture Partners、Schneider Electricの3社共同リード。
企業向けグローバル自動決済SaaS Tipalti $270M調達:Tipaltiは企業の買掛金の処理を80%自動化するSaaS。本シリーズFはG Squaredがリード。バリュエーションは前ラウンドの4倍 $8.3B。
銀行/Fintech企業向けBanking as a Service Mambu $266M調達:Mambuは欧州発BaaSの大手。本シリーズEはTCVがリードし、Tiger GlobalやBessemer Venture Partnersも参加。バリュエーションは$5.5B。
サプライチェーン金融SaaSユニコーン Tradeshift $200M調達:Tradeshiftは物流関連の金融の最適化を行うためにSaaS+マーケットプレイス+Fintechを一気通貫に提供。本ラウンドはKoch Industriesなどから資金調達。
環境インパクト測定SaaS Clarity AI $50M調達:Clarity AIはESGが世界トレンドなる中で、AIを活用して環境インパクト測定・分析を3万社以上に提供。本ラウンドはSoftbank Vision Fund 2がリード。

今週の主なIPO/M&A

オープンソースSaaS HashiCorpが$14B超でNASDAQ上場
CDN大手CloudflareがZarazを買収

マーケットトレンド

コロナの終焉でSaaSブームは終わるのか?
米上場SaaS企業の直近の成長率からみる、コロナ終焉後のSaaS市場への影響についての考察。ZoomやShopifyのようなコロナ銘柄はコロナ以前の成長率に回帰。しかしOktaやSnowflakeなどのエンプラSaaSは、コロナ禍より成長が復調・加速し、SaaS市場全体は堅調に推移しているとのこと。

グリーンエコノミーを加速させるSaaSトレンド
ネットゼロを目指した世界中の企業のクリーンテックブームが再燃している。その渦中で、今回のクリーンテックブームがただのブームでない4つの理由と企業のネットゼロの実現を支援するSaaS分野 -バーティカルSaaS、サプライチェーンSaaS、ESGレポーティングSaaS -の可能性について、米Bessemer Venture Partnersの投資仮説を解説。概要はこちらのtweetstorm

ストラテジー

Workday流SaaSビジネスモデルマップ
米SaaS大手 Workday社 Corporate Strategy部門の方による、SaaSの事業モデルを選定するためのフレームワーク。記事では、市場→プロダクトリスク→事業モデルの順で検討し、逆からレビューすることで整合性のとれた事業モデルを選定できるとしている。特にプロダクトリスク(PMFの成熟度、Time to value、顧客の初期のコミットの要否、顧客の事業への影響度)を評価し、それを低減する事業モデルを選ぶ観点は示唆深いです。SaaS起業家の方やPMの方には特におすすめです。

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ARR1,000億円を目指すためのSaaSエコシステム化への7つの学び
ARR100億円以上をSaaSビジネスで実現するには、非連続な成長を実現する外部パートナーを活用したエコシステム作りは米SaaS企業の定石です。このSaaSのエコシステム作りにも「型」が存在します。本記事はSalesforce、Shopify、Oktaなどの企業から学ぶ重要なエッセンスを解説しています。日本語での概要まとめはこちらのtweetstormを参照ください。

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プロダクト開発

PMはマネージャーではなく、リーダーになれ
PM系の記事は、方法論にフォーカスされがちですが、実際PMがどういうメンタリティを持つか?(精神論)も重要なポイントです。こちらのFacebook PMの方の記事では、プロダクトリーダーは以下の4つの特徴を有すると語っています。

プロダクトリーダーは...
1) ビジョンの元に人々をまとめる
2) 人々が前進するための戦略を立てる
3) オーナーシップ(当事者意識)を発揮する
4) チームの能力を拡張する

またプロダクトリーダーの発揮するリーダーシップは「高い人間力とビジョンを通して、目標達成に向けて周りに影響する力」であり、ポジションに関係なく、関わる誰もが持つべきと説いています。

プロダクトマネージャーにおすすめの本トップ10
Mediumコミュニティでバズったプロダクトマネージャーにおすすめの本リスト。多くの本は日本語訳があるので、起業家やPM、PMキャリアをお考えの方にはおすすめです。Amazonのリンクもつけます。

PM向け推薦本トップ10
1位 EMPOWERED 普通のチームが並外れた製品を生み出すプロダクトリーダーシップ
2位 Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール
3位 HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか
4位 ブルー・オーシャン戦略
5位 仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法
6位 Microcopy: The Complete Guide
7位 ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣
8位 なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?
9位 Agile Product Management with Scrum: Creating Products that Customers Love
10位 リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす

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