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年利50%の金利をつけていた投資商品、アルゼンチン国債が9回目の債務不履行をした件
アルゼンチン、ついに9回目の債務不履行(デフォルト)が決まりましたね。9回目となると国民も相当慣れて言ってしまいますよね。支払い期限の5億ドル(約530億円)の利払いができずにデフォルトで債務者グループと話し合いが持たれるという動き。
アルゼンチンのデフォルトはごく最近の6年前にも起きており、通算で9回目、しかも現大統領であるアルベルト・フェルナンデスは対外債務について「払う必要が無い」などと述べて当選した経緯もある、債務返済の不可能論者であり、今後も対外債権者にたいしての交渉は先行きが期待できない。コロナウィルス下でアルゼンチンも感染者は伸びておりいまだにロックダウンを継続中で経済の立て直しも困難ということであれば今回のデフォルトだけでなく今後のアルゼンチンの対外的な資金調達もますます困難になりそうな気配です。
アルベルト・フェルナンデスが前大統領のマクリ氏から2015年に大統領を引き継いだ際はまさに過去20年間で最悪とされる不況とされていた。フェルナンデス政権は公共料金の180日間凍結、国家公務員の退職金や子ども手当の増額、最貧困層に属する200万家庭への配給切符の支給などを打ち出したが、その財源となっていたのは米国のフィデリティ証券やブラックロック証券から借り入れして今回デフォルトした国債であり、それ以外は国際通貨基金からの債務です。今後の展開でフェルナンデス政権の財務長官がどのように資金調達をするのか、IMFからの財源なども期待できないとなると今後の10年では更なる経済的混乱が待ち受けていそうです。
今回の債権リストの紹介。アルゼンチンの国債は実は市場でも普通に出回っていて、今となっては一般の人でも1ドル(約107円)から購入可能できて、さらに年利で51%の利回りがつくというすさまじい利回りの投資商品でした。もちろんリスクレーティングも最下位で販売価格も通常の7割引ぐらいのバーゲン価格で売りにだされていたというのが実態です。だいたいここ数年のアルゼンチンの国債は同じ南米のベネズエラ国債ほどではないですが単価は1ドルから販売できる状況が続いていて価格も6割ー7割引きのものが多かったのが実情でそれぐらいでないと購入してくれる民間債権者がいないというのが現状。
アマゾンとかグーグルとかGAFAと言われる世界的グローバル大企業と比較した際に「国家」の信用と世界的グローバル企業ではどちらが信用度が高いという話がよくありますが、実はこの議論は市場の上では明らかに決着がついています。例えば下記のアマゾンやGE. , Bank of China などの社債の市場を見てみましょう。
リスクレーティングもアルゼンチンや最近デフォルトしたレバノンと比較してこれらの会社の方が信用度も高く、またクーポンの利回りも2%ー5%などと圧倒的に低く設定されています。つまりこれぐらいの利回りでも信用度は上記の国家と比べると高い企業がすでにたくさん存在していることを意味するのではないでしょうか