「PS5,PS5Proを買うならいくらか予算を追加してゲーミングPC」は成立しないという話
もうタイトルで結論言っちゃってますけどそういうお話です。
いくつか理由はありますが、よく声の大きい人が口にする
「PS5と同等のカタログスペックをなら○○(グラフィックカード)が同等なのでこの構成なら~」
というお話、これがそもそも前提からおかしいということを離していきましょうか
1.PCは汎用機であるがゆえに実効性能が落ちる
一番大きい要因です、実効性能は「実際動かした時に理想的にはこれくらいできるはずだけど実際にはこのくらいしかできない」という指標です。
ありていに言うとPCは思った以上に性能が出ません。
そもそもOSがゲームをする目的に特化したものでもないですし、裏で余計なプロセスがリソースを奪っていますし、そもそもパーツ間でボトルネックが存在し足を引っ張っています。
PCを組んだ事があるならばわかると思いますが、組む前に期待していた想像より確実に下がります。
「なんかよくわからん処理落ちがする」も結構あります。
大抵本当に原因が分かりません。
2.PS5が専用機であるがゆえに実効性能が高い
以前より専用機なので最適化するとCS機のほうがパフォーマンスが出ます。PCは環境の多彩さが災いし、実質的な最適化は不可能です。
そしてPS5世代からはさらに事情が変わりました。
PS5はとにかくストレージ速度全般が半端なく速いのです。
すさまじい速度のI/Oを使って通常ではできない表現(シームレスに広大なフィールドの読み込みを接続したり、一瞬でロケーションを書き換える)すら可能になっています。ちゃんとPS5のI/Oを使う設定をしているなら、純粋にローディングもPCに比べて大幅に速くなります。
前世代までPS4は通常のPC互換のI/Oで処理を行い、かつUE4の問題によりロードは相当長くなっていました。PCでマルチのタイトルを遊ぶとその差が顕著で「PCでやった方が快適だよ」に大きな説得力がありました。
快適性は性能の体感に最も直結します。
ですが、今世代からはそれは逆になります「PCの方がどうしても遅い」のです。ダイレクトストレージなどの技術は出てきていますが、PS5の速度に及ばない上にその他のパフォーマンスが落ちてしまいます。使える構成のPCも高いです。
3.それってさ、ゲーミングPC不要じゃね?
3つ目の理由です。そもそもゲーミングPC必要ですか?
前述にある通りPS5の方が基本的にPCよりパフォーマンスが出ます、最新のゲーム、特にAAAタイトルはほぼ全て遊べますし、高級なゲーミングPCレベルの性能すら出すProが今後発売されることになりました。
PS5Proが可能とするパフォーマンスまでのPCは組む意味がないのです。
発表された内容(FF7Rや悟空などの動作)から逆算すると同レベルのパフォーマンスのPC構成は大体30万円オーバーの予算だと推測されています。
まとめ
色々理由を上げましたがそれでも
「PCだとその他の作業やSteamでPSで出来ないゲームもできるから…」という人もいるでしょう。
なら本来PSの代用として考えていたゲーミングPCの金額で「PS5と普通のPCを買えばいい」となりませんか?確実に安価で済む上に、ゲーム体験の質、遊べるゲームのバリエーションは圧倒的に向上します。
PS5をどうしても買わせたくない人が難癖付けてる場面はネット上では見かけますが、結局この指摘に対してまともな反論を見たことはありません。
昔から「ゲーミングPCでゲームをする」という行為は「コストパフォーマンス度外視の自己満足趣味」でしかありません。
それなのにお金のない人にゲーム機の代替としてPC組むことを薦めるというのが矛盾の塊なのです。
BTOでゴミみたいな構成のPCを買わされて後で後悔するような悲劇がこれ以上起きないことを切に願っています。