見出し画像

【オペレポ】副乳手術の記録


【経緯】

もともと高校生か大学生の頃から右の脇のお肉が気になっていて、ノースリーブやキャミソールは着るのを避けていた。多少着ていたけど、デザイン的に脇が見えにくいノースリーブを選んで着ていた。なんとなく将来働くようになったら手術で取ってもらえないかな、と考えていたけど、働き出してから実際に病院を探したり手術について調べたりはしていなかった。

そんなこんなで、うっすら気になりつつも楽しく生活して、結婚。
間も無く妊娠した…ら、脇肉が大きくなってきた!おやおや…?もしや、と思いながら出産。産後、ゴリゴリに腫れて硬くなり、痛い。そうかそうか、やはり君は副乳だったのか。そして左も痛い。左にもあったんかい。痛いな…でもこれで産後の患者さんによく相談される「脇のしこりが痛い」に実感を込めて答えられるぞ。ポジティブ〜

実は産後に結婚式を予定していた。
ウェディングドレスは脇が見えないタイプにしないと、と昔からずっと思ってきた。けれど夫もスタッフの方も一貫して気にならないよ、と言ってくれたので、思い切ってビスチェタイプにした。
ここでふと、式までに手術で取れないかな?と考え出す。
仲の良い形成外科の先輩に相談したが、「授乳中は手術はむりだと思う」と言われ断念。脇が目立ちにくいように、ドレスの脇にパッドを入れてもらった。カメラマンさんには「右の脇肉が気になるので、目立たないように撮ってください」とわざわざ伝えた。脇肉はやっぱりあったけど、でも脇肉のせいでドレスに制限をかけなくて良かったなとは思う。

結婚式が終わった後も、手術で取りたいなという気持ちは残っていた。
また先輩に相談したら、「保険適用で手術できるよ」「その方が病理検査もしてもらえるよ(副乳は乳腺組織なので一応癌化のリスクもある)」と教えてもらい、一気に現実的に。
結婚前からことあるごとに「脇の肉が気になるからこの服は着れない」とか言っていたから、夫も手術で取ってもらったらいいんじゃない?っていうスタンスだったので手術の方向で動くことにした。

【病院探し】

自宅近くに形成外科専門医がいて副乳の手術をやっているクリニックもあったけれど、そこは保険ではなく自費治療だったので、少し離れるけど大学病院の形成外科に行くことに。大学病院で副乳の手術なんてやってくれるのかと驚いたけど、普通にやっているらしい。

※乳腺外科でも副乳手術をやっていると思うけど、できるだけ傷跡が目立たないようにしてほしかったので私は形成外科を選びました!審美的なこだわりは形成外科の先生が一番!

【初診〜手術前日】

「副乳に対して手術を希望しています」という紹介状を書いてもらい、大学病院へ。まずMRIで副乳があるかどうか確認しますとのことで、メディカルスキャニングという画像検査に特化した施設でMRI撮像。
産婦人科医としていつも患者さんのMRIを撮りにいってもらっていたのだけど、メディカルスキャニングは即日でも結構予約取れるし本当にありがたい…。この日も受診当日に予約が取れたので病院から直接向かい、少し待ったらすぐに呼ばれ検査へ。MRI、思ったより音がうるさい。確かに閉所恐怖症の方はしんどいだろうな、と思いながら目を閉じていたらいつの間にか寝ていた。

後日、検査結果を聞き(両側にちゃんと副乳が認められた)、手術日を決定。
術前検査をする。
基本は局所麻酔で日帰り手術だけど、私は右側が大きめなので一泊入院の方がbetterとのこと。もしかしたら全身麻酔にするかもという話も出たけど、最終的に「局所麻酔&一泊入院」となる。
前日入院は不要で、手術当日に病院きてねと言われる。手術の説明を受けて同意書サインして、入院申し込みして帰宅。

入院前にコロナPCRの検査だけ受けに行く必要があったんだけどすっっかり忘れてすっぽかしてしまう(本当にごめんなさい)。連絡来て慌てて手術前々日に検査行く。
予定表に“コロナ検査”って書いてあったんだけど、発熱外来の当番当たってたかな?と思って先輩に発熱外来の割り当て確認したりしてた…。
人の検査じゃなくて自分の検査でした。

そして手術前日、手術部位のマーキングのために受診。
エコーしながら副乳のある位置にマーキングをしてもらった。エコー画面見てたけど、私はどこが乳腺組織か一切わからなかった。ちなみにエコーでわかりづらいタイプ?だったらしい。マーキング消えないようにフィルムシートを貼ってもらう。

「シャワーしてもいいけどあまり長時間はだめ」と言われていたけど、元々シャワー超長いので普通に剥がれてきてしまい、風呂上がり慌てて絆創膏で補強した。
手術日は夫がワンオペで息子をみてくれる予定だったので、深夜に夫と息子用に夕飯を作り始めたら寝たのが午前3時だった。眠。

【手術当日】

6時は45分起床。眠。
手術のために食事禁止メイク禁止なので準備は楽だった。
お水を一杯だけ飲んだ。
9時からの手術で、8時15分に外来と言われていたので、7時半頃に出発。

外来から直接、外来手術室へ案内される。
マーキング最終確認。右側→左側で手術と言われ、まず右側局所麻酔。予想通りこの局所麻酔が一番痛かった!深呼吸頑張ったけど何度かイターーーーイって叫んだ。その後消毒(腋窩〜胸部)、これがめちゃめちゃくすぐったくて爆笑。こんなに笑ってる人は初めてと言われる。

しかしこの後全く痛くない!局所麻酔すごい!!!
皮切して電気メスで組織取っていく音が聞こえる。なんとなく想像つくけど見えない(当たり前)。ちょっと見たかったななどと思う。たまに電気メス痛いので痛い!というと麻酔追加してくれる。追加は最初の麻酔ほど痛くない。痛くないけど響く、というパターンもあった。

右がおおよそ取れたところで左の局所麻酔。イターーーイ、けど右より小さいのでいくらかましだった。
左も取れて、皮膚の縫合へ。ここからはリラックスモードで先生たちと談笑。
右側だけペンローズドレーンを入れてもらい、両側俵ガーゼで圧迫して手術終了!

取れた組織を見せてもらった。右は4cm大くらいかな、大きめだった。左はその半分くらい。

病棟に上がって時間を確認したら11時だった。
朝から何も食べてないので空腹。局所麻酔なので普通に昼から食べられる!嬉!
首を長くして12時の昼食を待ち、一気に完食した。

緊張も解け、お腹いっぱいになった瞬間に、睡魔に次ぐ睡魔。Twitter(※当時はまだTwitter)見ながら寝落ちしてたら執刀医が回診にきた。みんな入院中の寝落ちには気をつけてほしい

そこからなんと、17時まで爆睡。え〜〜〜〜!せっかくベビフリーだし勉強とかしちゃおっかな☆とか思ってたのに。まあでも睡眠不足だし術後だし仕方ない。麻酔が切れて脇の痛みが出てきたけど、思ってたより痛くなくて安心した。
特に安静度の制限もないので、コンビニでお菓子を物色していくつか購入。なんとなくふりかけも買った。

18時!夕飯〜。薄味だけどまあまあ。
薄味だからご飯の進みが悪い…買っておいて良かったふりかけ!!!

大部屋だったのでラウンジ(通話可)に移動して夫と息子に電話。
一泊入院なのに、結局2時間くらい電話した。

一応痛み止めをもらう。カロナールで、効くのか…?と思いつつ、1錠内服。なんとなく効いた気もしたが、後でよく見たら200mgが2錠出されていて、1錠しか飲まなかったので多分飲まなくても大丈夫だったんだと思う。しばらくインターネッツを見て、副乳オペレポを書きだして、ワードで15行くらい書いたら眠くなったので0時就寝。

【手術翌日〜】

腰が痛い。あまりにも腰が痛い、脇じゃなくて。
腰痛で5時半に起床。腰が痛すぎて横になってるのもしんどかったのでラウンジに移動した。そしてこの副乳オペレポを書いているのである。

9時半に主治医の回診と処置があり、右側のドレーンを抜去。俵ガーゼとテープの交換もしてもらう。
4日後に外来の予約を取り、10時に退院。
次回外来までは、俵ガーゼでの圧迫を継続するように言われ、院内の売店で滅菌ガーゼとテープを購入した。
脇が痛かったら無理せずタクシーで帰ろうと思っていたが、案外痛くないので電車で帰宅。
「脇を90度以上上げないように」と言われたので気をつけつつだが、普通に生活できる。
副乳手術を受けた人のブログはほとんどなくて、書いていた人は結構痛そうだったので、嬉しい誤算であった。

その後の生活は、寝っ転がりながら手を伸ばして物を取ったり、高い位置に食器を戻したり洗濯物を干したりすることができない以外は平常運転で生活した。
1歳の子供の抱っこも可能!
退院後に痛み止めを内服することもなかった。

その後「テーピングは少なくとも2-3ヶ月、できれば半年」と言われたのでたまにサボりつつもテーピングを続けた。
アトピー肌なこともあり、脇のラインはシワシワっとしてしまい理想通りにはならず。。

その後、自費での治療も追加しています。その話はまた後日!

【振り返っての結論】

  • 経済的にも、きちんと病理検査に出してもらえることからも保険適用での手術がおすすめ

  • 副乳を取るだけで脇のラインがきれいになるかは副乳の位置や大きさ次第。綺麗になる場合もあれば、ならない場合もある

  • 手術前後で日常生活にほとんど支障がなく、私のように副乳がかなり大きいのでなければ日帰り手術が可能ということを考えると、働いていても子育て中でも手術へのハードルは低い

  • 次回の妊娠で膨らんだり産後痛くなったりすることがないだけでも嬉しいので、個人的には手術して良かった



いいなと思ったら応援しよう!