#2 教育DXの未来を切り拓く:生成AIと共創する学びの場
教育DXの未来を語る:DXハイスクールネットワーク発足記念イベントレポート
こんにちは、野邉みなもです。8月に開催した「DXハイスクール採択校ネットワーク発足記念イベント」で、私と生成AI研究の第一人者である笹埜健斗さんが登壇し、教育DXの可能性について対談させていただきました。このイベントは、私たちが実践している取り組みや新しい教育モデルについて議論を深める貴重な機会となりました。
イベントの概要と目的
今回のオンラインイベントは、文部科学省が推進する「高等学校DX加速化事業(DXハイスクール)」を応援するためのFacebookグループ「DXハイスクール採択校ネットワーク」の発足を記念して開催しました。
対談では、教育現場におけるAIとDXの実践方法や、今後の展望について、特に、生成AIやデジタルツールを活用して、教師と生徒が新しい形で共に学び合う環境づくりについてもお話しました。
地域のリソースとデジタル技術の融合(私の視点)
私は、隠岐高校での探究学習の実践例をもとに、デジタル技術がどのように生徒の学びを広げるかについて話しました。特に強調したのは、テレプレゼンスシステム「窓」を使った空間の拡張です。生徒たちは、地域資源である隠岐ジオパークを活用した探究学習を通じて、多元・多層な地域を見直すとともに現実との向き合い方を物理的な距離を越えて様々な人とつながりながら体験しています。今後は、生成AIも組み合わせて学びの空間拡張をしていきます。
この「窓」を通じて、物理的に離れている場所とつながり、生徒は他の地域の専門家や同世代の学生とリアルタイムで自然な対話ができる環境が整っています。これにより、探究学習はただの「学び」ではなく、「自ら考え、行動し、共有する」プロセスへとより進んでいけると考えています。
生成AIがもたらす教育の変革(笹埜健斗さんの視点)
笹埜健斗さんは、生成AIが教育にもたらす革新について語りました。生成AIは、ただの知識提供ツールではなく、教師や生徒が共に学び、共に成長する「パートナー」になり得ると笹埜さんは強調しています。彼の研究によれば、生成AIは生徒がより深く探究できるように導き、同時に教師も自らのスキルを向上させるサポートをします。
生成AIの具体的な活用例として、探究学習の場での対話型AIの役割や、授業準備の効率化について紹介しました。また、生成AIを活用したアイデアソンやハッカソンの実践例も挙げ、教育現場でのイノベーションをどのように進めていくかについて話されました。
今後の展望:共創による教育DXの深化
イベントの最後に、笹埜健斗さんと私は、今後の教育DXの展望について議論しました。私たちが共に進めているプロジェクトは、AIを使った探究学習のDX化や、教師が生成AIを活用するための伴走型サポート体制の構築です。
具体的には、生成AIを活用することで、生徒と教師がより対話的に学べる環境を作り、教育コミュニティ全体で新しい学びの形を共創することを目指しています。また、生成AIは単にデジタルツールとしてではなく、教育のパートナーとして位置づけられ、教師自身の学びもサポートすることが重要だと考えています。
まとめ
今回の対談は、教育DXの未来を見据えた有意義な場でした。笹埜さんとともに、生成AIやデジタル技術を活用して、教師と生徒が共に学び、成長する新しい教育モデルを作り上げていきたいと考えています。これからも、教育の現場において、デジタル技術と人のつながりを大切にした学びの場を広げていきます。