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尻からハチャメチャが押し寄せてくる ~大腸内視鏡検査体験~(前編)

健康診断で腸の精密検査をすすめられました。(いちおう食事中の方ご遠慮ください)

思いあたるふしはある。

これを書いたとき一時的にお腹の調子は良くなってたけど、「ちょっと下痢」は珍しくないどころか、快調な人生ってどんな感じだったか忘れてしまった。
ストレスがあるとすぐお腹にくるタイプで、これまでは体調不良調べてみたら気にしすぎ(川柳)のパターンだった。
でも、今回は便に、見えないぐらいの血が潜んでいると言われたのだ。

健康診断の結果を宣告する高齢のお医者さまは
「深刻なケースは10パーセントにも満たないけど精密検査して?」とそっけなく言った。
生活習慣を変えましょうとどれだけ親身になって言っても、自分をいたわらないヤツは何を言ってもムダ。後悔してもわしゃ知らん。と長年の経験から諦めている感じだった。

僕はむしろチャンスだと思った。
口からのカメラはすごく怖いけど、尻からカメラを入れていくのは、なんか大丈夫な気がした。痛さは大丈夫。不安がダメ。不安は痛みも増幅する。
もしかしたら原因がはっきりして、人生観が一気に変わるなんてことないかな。
とにかく、精神的なものなのか病気が潜んでいるのか、はっきりしない状態がずっと気持ち悪かった。

さっそく、病院を予約。新しいでかい病院か、町の小さいお医者さんかで迷う。グーグルマップを使うんだけど、病院の場所と同時に評価も☆の数で出てくる。
自分がうまいかどうかを他人の舌で決める食べログはどうかしているが持論だったけど、やっぱり不安なのか☆の理由も見てしまう。あと、超方向音痴で、ナビがある状態でぐるぐる道に迷いまくり。

検査日が決まると、その日までに体内を清めるミッションが始まる。
検査の2日ほど前から、体の中を透明にしていくイメージで繊維質のものは避け、前日は1日絶食。下剤と水とコーヒーを買ってトイレに籠城。
飲め飲め出せ出せのエンドレスリピート。便が透明になるまで繰り返す。

さらに当日も、病院の中に用意された個室に案内されて、またスポーツドリンク風味のドリンクがどんと出てくる。
タイマーを置かれて、10分にコップ1ぱいのペースで手酌で飲む。昨日からずっと「俺の酒が飲めねえってのか?」って見えないオヤジに付き合わされてる気分。

個室はスマホも読書もOKなので、本を読み進めながらドリンクをおぼれるぐらい飲む。でも、テーブルに、このくらいのが出たら教えてって透明な便の画像があるから集中できない。

面白い本もスマホも、うんちの写真には勝てない。

便が透明になったら、看護師さんに見せてGO!サインをもらう。慣れた優しいおばちゃんナースばかりで恥ずかしさもなくて随分助かった。
ここは男性院長だけどスタッフは女性ばかりだ。そのほうが働き方の都合がいいのか、医者になるのに女性だと試験で不利にされる先進国とは思えないひどい話がどこにでもあるのか、それはわからない。

実際に尻とか便とか生活の様子とか、恥ずかしそうなことは女性看護師の皆さんが見て、院長のおじさんは内臓を見るのに集中している。これがわかってれば、女性で精密検査を受ける方の心理的抵抗はだいぶ減ると思う。

長くなるので後半は次回になります。あと、結果なんも異常はなかったです。


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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。