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【ガンダム】ラスボスだと思っていたシャアがいきなり来た。はじめての「機動戦士ガンダム」1~2話

ヒーローとロボットに全く興味をもてない男の子だった。
特にガンダムは10000回はギャグやパロディの対象で見てきたし、熱く語ってるおじさん達を先に見たりして、あんまり「見たい!」とは思わない作品だった。
けど、スーパーロボット大戦を語る友人、「三体」からの個人的SF小説ブーム、「アオイホノオ」で知る当時のオタクカルチャー、アマゾンプライムで配信されているのも重なって、そろそろ、時が来たと。ガンダムいっとくかと。

まだ見始めたばかりだけど、たしかにSFだ。いきなりこれを観たらすごい衝撃、熱心なファンになっていたと思う。

主人公は軍人じゃなくて機械マニアの少年アムロ。パンツで機械いじりみたいなことをしながら登場。
突然のザクの攻撃を間一髪で逃れて、ファイルを読みながら初めて見たガンダムを起動する。こいつ動くぞ。見てなくても知っている有名なシーンだ。

親御さんに戦争の記憶がある時代のアニメですよね?そこに「空襲」を連想する場面があり、絶命した家族を前に泣くフラウ・ボゥに「走れ!」と叫ぶ。すごいアニメが始まったな、と思う。

実戦経験がない少年が最新の軍事兵器を操縦するのも、シミュレーションと実際の戦争がつながりつつある現在だから自然に受け入れられる。

ガンダムが立ち上がり、頭部のバルカンをザクに向けて発射するも全くあたらない。そこでの攻撃手段が、直接パーツをもぎ取る! この場面、見たことある。絵面が決まりまくり。そのあと、敵の残骸でコロニーに損傷を与えないようにとどめは直接剣を抜く。

春日太一さんの本で、富野カントクがガンダムはチャンバラの影響があると書いてあった。ガンダム、剣を抜く!
宇宙空間の戦闘では周囲を損傷させないように、射撃ができない場面を想定して近接武器を用意してあるのかもしれない。

細かいところで、市民が隠れているシェルターのドアがちゃんと「シェルター」なの。体重かけないと開かない厚さ! あと人をガンダムの手に乗せて動かすときは一旦姿勢を低くするとか。情報量が多い。

そしてザク!こんな凶悪な存在だと知らなかった。
友達がやってるスーファミでは最弱の敵で、ボンボン破壊されていて、ドラクエでいうスライム的な存在だと思っていた。今見ていちばんイラッとする顔はザクの顔です。お前のためにどれだけの命が失われたんだ。

そして2話の予告で、名前だけは知ってる赤い彗星、シャア専用ザク登場!
お前あれじゃん!赤くて3倍速いシャアザク!知ってるよ!
スターウォーズの親子対決みたいにクライマックスで刃を交えるんじゃないの!?序盤じゃん! 黒い三連星とかを踏み台にしたあとのラスボスじゃなかった。

2話ではシャアとアムロの対決になる。
実践経験のほとんどないアムロがシャアを捉えきれず、シャアもガンダムの装甲に「化け物か」ともらす。
すでにモノマネで聞いたことのある名言がいっぱい出ているけど、余計な言葉がそもそも少ない。背景と短い名言に引き込まれていく。

こちらが強力な兵器で、相手のシャア側が非力なのを能力でカバーしていてむしろ相手側が主人公っぽいのも、ひねりがきいてて面白い。

装甲と機動力。お互いがお互いを恐怖しつつ戦っているのが、実際の戦争っぽい! 市民にも恐怖があれば、戦士同士にも恐怖がある。
戦争はさまざまな恐怖がある。


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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。