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【フォルツァ】GTでもマリオカートでもない、第三のレースゲーム

「勝負」「シミュレート」競争から降りたゲーム

XBOXゲームパスで配信されていた「フォルツァホライゾン5」というレースゲームをずっと遊んでます。ほのかに感動を覚えながらずっと遊んでます。

リアルに再現された車で走るのに、電柱に激突してもそのままなぎ倒して進んでいける爽快な仕様。メキシコをもとにした架空の土地で、市街地まで走ればきちっとしたストイックなレースもできるし、フォトモードで車や遺跡の写真を撮ってSNSにあげるとか、プレイヤー(運転手)の衣装を集めるとか、自由に遊べる。

そもそも、レースゲームなのかな?
車と「庭」を用意しただけ。オリジナルのペイントをして写真撮って遊んでもいいし、流行りのバトロワ形式の鬼ごっこもできる。車の改造をしてストイックにタイムを縮めることもできる。

宝探しもあるぞ。
ジャングルを駆けまわった先にある廃屋に、伝説的な旧車が放置されている。なぜメキシコの奥地に日本のラリーカーが…?

競争しなくても、適当に走っているだけでずっとなんだか褒められる「チル」なオープンワールドを旅して、なんか退屈になってきたら、市街地でストリートレーサーたちに勝負を挑める。
プレイステーションを代表する「グランツーリスモ」が教習所から始まるのに、こちらは飛行機から投下されてそのままレースという、対照的なところも面白い。

「オープンワールドレース」は過去にもあった。

「バーンアウトパラダイス」がそれだ。PS2のマイ・ベストレースゲー「バーンアウト3」は世界を代表するロックバンドの曲にのせて(日本からはB’zが参加)レースしながら相手車両をクラッシュさせる最高に爽快なシリーズ。

この勢いが、続編でオープンワールド化してガクンと落ちた。
道に迷うようになって、自分は今ショートカットしてるのか、コースを外れているのかわからないといったふうに。

バーンアウトの前例があったから、レースとオープンワールドは相性悪いな決められたコースでタイムを削る知的な部分が面白いんだな、と思っていたのに、フォルツァは
「コースを外れてもいい」
「レース中は理想のラインが表示されるから迷わない」

ちょっとした、大きな気配りで気持ちいい空間になっている。

かつてレースゲームは新ハードの実力を知らしめる「華」だった。

昔は、新ハードが出るたびに、レースが出てグラフィックでアピールしていたのを知ってますか。
スーファミのF-ZEROで拡大縮小がドーン!
プレステのリッジレーサーのポリゴンドリフトでうわー---!
ゲーセンではデイトナUSAがデーイートーーナーー!!!
ドリームキャストの「ペンペントライアスロン」は…遠くにあるものも描写される・・・?すいません。やったことない。

特にF-ZEROのコースが回転しながら出てくるのは「これがファミコンにできない表現じゃー!!」って出だしから一発カマしてるんですよ。
リアルタイムでは超かっこいい存在だったのに、「浮遊」も「高速」もマリオカートにとられて新作が出る気配もない、ファルコンパンチとか叫んでネタにされているあのコメディアンは、もう何か違うやつだ!

レースゲームの「行き詰まり感」

それが、今やレースゲームは「マリオカートっぽいもの」か「グランツーリスモっぽいもの」に二分された。
どっちもよくできてるけど、もう驚きを与えてくれることはないのかな、と思っていたので、フォルツァでドライブしながらスマホでラジオを聞く体験は新鮮だった。

XBOXのクイックレジューム機能で、オープンワールドなのにすぐ走り出せるのもいい所だ。ちゃんと新ハードならではのことやってる。

フォルクスワーゲン、なるべくハイオク給油だってよ

ところで実生活では10万キロ走った軽自動車に乗っんだけど、フォルツァを始めてから、フォルクスワーゲンの車が気になって、中古車の相場を検索しては
「いやいや、国産のほうが賢いぞ、生活ランクちょっと上の人が乗るやつだぞ、でも…」
と胸がうずくのですが、これは…恋?


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南ミツヒロ
読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。

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