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ここを読んでいっこも興味がわかなければ、残念ながらぼくはあなたにとって価値がない。
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2023年8月の記事一覧

SF小説の未来予知が間違っているとkawaii【読書記録】

アーサー.C.クラーク「火星の砂」を読みました。 1950年ごろ書かれたもので、SF大家の長編2作目になります。開拓中の火星を訪れた作家の物語。 初めての宇宙旅行で離陸に緊張する主人公、「水鉄砲式」で水分を補給していたが重力が戻ってくると嬉しくなってコーヒーを器に入れて飲みたくなる船員。つい持っていたものを落としてしまい、いけねえ重力あるんだった重力重力、ってなる感じ。 火星探索の前に「無重力あるある」がたくさん出てくる。 70年以上も前に書かれた小説で、火星に生き物がい

【ゲームレビュー】異文化はおもしろい。と信じてないと作れない「Venba」

「Venba」短編映画のようなゲームでした。南インドからカナダに移住した家族の会話を通じて、言葉の問題で就職がうまくいかないつらさ、広い世界を知る喜び、息子が世界に羽ばたいていく半面で、故郷の忘れていく寂しさ…。 そういう、ちょっとした喜びや困難を体験する。 「移民生活ゲーム」と聞くと興味を持つのは難しいけど「料理パズルゲーム」として出したのが面白いところ。 人生の節目節目に、欠けたレシピとおばあちゃんが作っていた記憶をもとに、家族はインド料理を作る。 大変な人生の合間で