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ここを読んでいっこも興味がわかなければ、残念ながらぼくはあなたにとって価値がない。
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2018年12月の記事一覧

サウンドノベルの精神をかろうじて受け継いだ失敗作「WILL:素晴らしき世界」

はじめて知った「読むゲーム」はスーファミの「かまいたちの夜」だった。 といっても買ったわけじゃない。 中学1年だったか、ソフトを持っていた友達がわざわざ「このゲームの、ガラスが割れる音がリアルなんや」と、学校帰りにソフトを持って来たのだ。(先生にばれたら没収なのに) それまで知っていたRPGなんかと違い、小さなメッセージウインドウではなく、画面いっぱいに文章が出る。 雪に閉ざされたロッジで連続殺人が起きる定番シチュエーションのミステリーだが、本格的に話が動き出す前の、ガラ

「ライフイズストレンジ ビフォアザストーム」のウソ当てゲームの真意

冒頭。クロエ・プライスは、ベッドでタバコを吸っている。 事故で父を亡くし、親友のマックスはシアトルに引っ越し、自分だけが退屈な田舎町から飛び立てないように、重しを乗せられたように、胸に「オレゴン」と書かれた灰皿がドンと乗っている。 窓からさす光にホコリが舞って光る。校庭でも小さな綿毛が白く光っている。 どんなつらい場面でも、常に画面にどこか光がさしていて、若さの輝きを感じる絵になっている。 「ライフイズストレンジ ビフォアザストーム(以後BTS)」の主人公は不良少女クロエ

生き埋めの人に見返りを求める自由はあっても、危険でも戦う選択肢はない「絶体絶命都市4Plus」

サザンは「TSUNAMI」を歌うことすら自粛していたのに、津波の中をこのボートで脱出できちゃう展開。これを、被災した日本のゲーム会社が作ったという狂気。映画にもアニメにも現実にも近づけようとしていない。「絶体絶命都市4Plus」はあくまでもゲームだった。 主人公は、はじめて来た街のバス内で地震に遭遇する。「バスで来たとしたら家族も近くに?」「この世界では過去に震災はあったの?」とか考えない。ゲームだから。 倒れたビルの中を突っ切って行き当たりばったりに進む。横になった洗面