韓国家庭の焼き魚の定番、さばの塩焼き(ドラマ『サンガプ屋台』について#4)
『サンガプ屋台』について4回目は、第2話に登場する「さばの塩焼き」を紹介します。韓国家庭の食卓で一番よく出てくる魚料理といえばさばの塩焼き! 日本での焼き鮭のような親しみのある料理です。
第2話で、サンガプ屋台のアルバイトの青年ガンベ(ユク・ソンジェ)の隣の家に住むおばさんと娘が屋台を訪れます。そのときに出てくるメニューがさばの塩焼き。娘の結婚が決まって幸せなはずですが、おばさんは、さばの塩焼きに何か複雑な思い出があるようです。
ドラマ『サンガプ屋台』からのキャプチャー画面。
人々の悩みを解決するサンガプ屋台には、こうして毎回さまざまな料理が登場するのが楽しいです。
日本では焼き魚の皮の面を上にするのがマナーですが、韓国では決まりがあるわけではないものの、身のほうを上にしていることが多いです。ドラマの中に出てくるさばの塩焼きはとてもしっかり焼いてあり、濃い茶色の焼き色がついています。これは個人的な所感ですが、韓国では魚を焼くときに日本よりもっとしっかり焼くので焼き色が濃く、身も日本の焼き魚より少し硬い感じです。
フライパンで焼く韓国式さばの塩焼き
韓国ではフライパンで魚を焼くことも多く、塩で下味をつけたさばの切り身に軽く小麦粉を振って焼きます。そうすると身が崩れにくく、表面がカリッとします。焼き色も濃くなるので、ドラマに登場するさばの塩焼きもそのように焼いたのではないでしょうか。
また、焼き魚といえば大体塩焼きで、日本のように大根おろしと醤油を添えることはほとんどないです。辛いヤンニョン(薬味)や醤油ヤンニョンをかける料理もありますが、それは焼き魚全体にかけるような感じになります。
そういえば、こちらの記事「【レシピつき】韓国ドラマでよく見る素朴な定番おかず「塩味の韓国式卵焼き」(ドラマ『サイコだけど大丈夫』について#8)」
にも書きましたが、韓国では目玉焼きも醤油ではなく塩味です。私も今では普通に目玉焼きに醤油をかけて美味しく食べていますが、日本に初めて来たときはとても珍しく思いました。お隣の国同士、同じ材料や料理でも作り方や食べ方が少し違うところが面白いですね。
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