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ご飯の上におかずを載せてくれるみんなのお母さん、キム・ミギョン(ドラマ『サイコだけど大丈夫』について#7)

『サイコだけど大丈夫』について7回目です。今回は、ドラマの中で一貫して理想的なお母さんとしてあたたかい温もりを与えてくれる女優キム・ミギョンについて。

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※ドラマ公式サイト(http://program.tving.com/tvn/tvnpsycho)から。

 主人公ムン・ガンテ(キム・スヒョン)と兄ムン・サンテ(オ・ジョンセ)に部屋を貸しているカン・スンドク(キム・ミギョン)。ガンテに現在の職場を紹介したジュリ(パク・ギュヨン)の母で、保護士のガンテ、看護師のジュリと同じOK精神病院で調理師として働いています。

 スンドクは、ガンテがご飯を食べるのを見守り、おかずをガンテのご飯の上に載せてくれます。そういえば、私も子どもの頃、隣に座ったお母さんがおかずをご飯の上に載せてくれていたことを思い出しました。魚は骨を取ってほぐして一番おいしいところを、キムチは手でちぎって食べやすい大きさにして、私がスプーンでご飯を取るとその上にそっと載せてくれていました。それは韓国ではよくあることで、特別とは思っていませんでしたが、このドラマを見ていたら、これこそがお母さんの愛情表現だったんだなと感じて、急にお母さんに会いたくなりました。

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ドラマ『サイコだけど大丈夫』からのキャプチャー画面。

 11話で、ガンテとサンテが初めて殴り合いの大喧嘩した次の日、サンテがガンテを食事に誘います。二人は何も言わず黙々とんかつを食べます。やがて、サンテが自分のとんかつをガンテのお皿に載せ、ガンテは黙ってそれを食べます。サンテは自分が兄貴だからと強調しながら、ピクルスもさっとガンテのお皿に置きます。まるでスンドクがいつも二人にしてくれていたように兄貴らしく振る舞うサンテも、少し甘えるようなガンテも、穏やかな笑顔がとても感動的でした。

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ドラマ『サイコだけど大丈夫』からのキャプチャー画面。

 ガンテとサンテだけではなく、孤独な童話作家コ・ムニョン(ソ・イェジ)のこともまるで自分の娘のように面倒を見てくれるスンドク。15話で、ある事件で落ち込み、何も口にしないムニョンにヌルンジ(おこげスープ)を用意してくれます。スンドクはキムチをちぎってあげたり、好物のうずら卵を載せてあげたりしてずっとそばにいてくれます。ムニョンもまた、スンドクの愛情で癒えていきます。

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ドラマ『サイコだけど大丈夫』からのキャプチャー画面。

 庶民的で人情味あふれるお母さん役として定番のベテラン女優、キム・ミギョン。自然で飾りのない演技に韓国でも多くの人々が癒されています。

「ヌルンジ」と「ちぎって食べるキムチ」は下の記事でレシピも書いてあるので参考にしてみて下さい。

参考記事
ドラマ『愛の不時着』でも見られた「キムチ」作りと、食べ始めると止まらない韓国のおこげ「ヌルンジ」について



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