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真っ黒なソースのジャジャン麺デート。そっとたくあんを添えて…(ドラマ『賢い医師生活』について#10)

『賢い医師生活』について10回目です。今回は韓国の国民食「ジャジャン麺(짜장면)」。中華のジャージャー麺の韓国版で、豚肉と野菜を黒味噌で炒めたソースを手打ち麺にかけ、よく混ぜて食べます。ドラマや映画にもよく出てきます。とくに刑事ものに多く、忙しい刑事さんたちが出前のジャジャン麺を食べるシーンは定番。『賢い医師生活』では、軍隊で人気の辛口ジャジャン麺として登場します。

 第4話で、肝胆膵外科医イクジュン(チョ・ジョンソク)の妹で陸軍少佐のイクスン(クァク・ソニョン)が交通事故に遭って病院に運ばれますが、イクジュンの親友で胸部外科医のジュンワン(チョン・ギョンホ)の適切な処置で大事を免れます。

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ドラマ『賢い医師生活』からのキャプチャー画面。

 検診といって1日に何度もイクスンの病室を訪れるジュンワンに、イクスンは所属部隊の近くにある美味しいジャジャン麺のお店の話をします。やがて退院して部隊に復帰したイクジュンのもとに、クールなジュンワンが「ジャージャー麺(ジャジャン麺)を食べにきた」とやってくるのです。

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ドラマ『賢い医師生活』からのキャプチャー画面。

 第7話では、病院内で製薬会社の賄賂が絡むゴルフ接待問題が持ち上がり、小児科医のジョンウォン(ユ・ヨンソク)はゴルフ好きなジュンワンを心配しますが、ジョンウォンは「俺は今、ゴルフに興味ない」と意味深な雰囲気で言います。胸部外科レジデントのジェハク(チョン・ムンソン)も「先週末、ゴルフに行ってないですよね?」と聞いてきますが、ジュンワンの答えは「ジャジャン麺を食ってきた」でした。ジュンワンはイクスンとジャジャン麺の食べ歩きをしているのです。ジュンワンはイクスンのジャジャン麺を混ぜてあげて、すっかりカップルらしくなっています。

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ドラマ『賢い医師生活』からのキャプチャー画面。

 韓国ではジャジャン麺に関する思い出がない人はいないと言っても過言ではないほどの国民的な食べ物。どんなに高級な中華の名店で出されたとしても、美味しく感じるのは食べ慣れたお店の素朴なジャジャン麺でしょう。昔からジャジャン麺は町の食堂の出前の定番で、多様な料理が配達されるようになった今でもフライドチキンと並んで出前の人気2トップです。

 またジャジャン麺にはたくあんと生の玉ねぎ、黒味噌の付けあわせがお決まりです。日本から伝わったたくあんは、濃厚なジャジャン麺と相性がよく、箸休めとして愛されています。たくあんなしのジャジャン麺は考えられません。

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 韓国はどんな食堂でも漬物はおかわり自由で、ジャジャン麺のたくあんをおかわりをする人はとても多いです。出前の場合はおかわりができないので、注文するときに必ずたくあんを多めにと頼んでいました。
 ジュンワンが「お前だから混ぜてあげた」と告白すると、イクスンは麺をすすりながら、ジュンワンの器にそっと自分のたくあんを載せてあげるのがかわいらしかったですね。

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ドラマ『賢い医師生活』からのキャプチャー画面。

 2006年のドラマ『ファンタスティック・カップル』はラブコメディですが、ジャジャン麺はこのドラマの代名詞。超セレブのアンナ(ハン・イェスル)がクルーザーから海に落ちて記憶喪失になり、保護してくれた男性(オ・ジホ)とその甥っ子たちとにぎやかな庶民生活を始めることになります。それまで高級食材を使ったゴージャスな料理しか知らなかった彼女は、そこで人生初のジャジャン麺を味わい、見事にハマってしまうのです。ジャジャン麺を前にしたらセレブも庶民も関係ありません。毎回、ソースで口の周りを真っ黒に汚しながら夢中で食べる姿がとてもかわいくて、見ていると無性にジャジャン麺が食べたくなるドラマでした。

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ドラマ『ファンタスティック・カップル』からのキャプチャー画面。

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