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「会わない劇団」の本質は、「会えなくてもつくりたい」ことだった。 | #ノーミーツ がリブランディングしました


2021年、10月20日。
ノーミーツは、「会わない劇団」として生まれた「劇団ノーミーツ」から、ストーリーレーベル「ノーミーツ」へとリブランディングをしました。

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ロゴのリニューアルを起点としたリブランディングプロジェクトの期間は約8ヶ月。
短いスパンで制作・公演を繰り返してきたノーミーツにとって、今までで1番と言っていいほど長いプロジェクトになりました。

このnoteでは、
劇団ノーミーツの最初のロゴを作ったデザイナーの私として、
そして新しいノーミーツのビジュアルをディレクションしたアートディレクターの私として、
なぜリブランディングが必要だったのか、どうやってリブランディングを進めていったのか、プロジェクトに関わってくださったみなさまに最大の敬意と感謝を込めつつ、この8ヶ月の軌跡を公開したいと思います。


どうしてロゴを変えるのか

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(リブランディングが動き出したのが、2月の後半でした)

ノーミーツは、4月9日、緊急事態宣言が発令されたときに、「こんな状況だけどエンタメを作ることはできないか」、という想いで始まった集団です。

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各々が自宅にいる状態で撮影した短編作品、『ダルい上司』は1000万回再生を超え、

初の長編公演となった『門外不出モラトリアム』は、役者・スタッフ、だれひとりとして会わない状態で上演し、延べ約5000人のお客様に、自宅から楽しんでいただけた作品となりました。

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『門外不出モラトリアム』を皮切りに、さまざまなプロジェクトが進み、オンライン演劇では、ありがたいことに延べ2万8千人以上の観客を動員。

さらには演劇公演にかかわらず、CM制作や番組制作のお仕事の相談をいただくことが増え、この1年半でつくった作品数はなんと50作品を超えるほどに。

本来、コロナ禍で生まれた「会わない劇団」である私たちは、コロナの収束という喜ばしい出来事とともに、「意味」を失っていくはずでした。

2020年4月12日に誕生した、初期のロゴ

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初めは“Zoom演劇の団体として”という目的で生まれたロゴでしたが、
少しずつ自分たちのやりたいこと・いまやっていることが広がっていき、ロゴが組織にそぐわなくなっていきました。


しかし、「劇団ノーミーツ」という場所に集まったメンバーは、会わなくてもこんなに楽しく、わくわくして作っていけるのだから、これからも一緒に作っていけるのではないか……

もっともっと、このメンバーで好きなものを、楽しんで作っていくには、どうしたらいいんだろう。

そんな想いから、リブランディングへと至ったわけです。

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わたしたちが一番大事にしていきたいのは、「挑戦」

とはいえ、「会わない劇団」「会わずにつくる」「フルリモートで制作する」として、活動の幅を広げてきた劇団ノーミーツ。

年末の公演、『それでも笑えれば』でも感じましたが、私たちが「会ってつくるようになった」とき、どんなアイデンティティが残るんだろう...?という葛藤がありました。

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ラストに「会う」という演出を施した、年末の自主公演『それでも笑えれば』。本公演では、観客が物語を選択できる、「選択式演劇」に挑戦。
「選択」がテーマの物語であったため、ビジュアルは「道を阻むもの(制約)が置かれている = 選択肢が狭まる ようにも、取り除く = 選択肢が広がる ようにも見える」というデザインでしたが、その裏に、ノーミーツのロゴマーク、「会わない」という制約を取る、という意味をこめていました。

そんななか、まず着手したのは、
「ノーミーツの個性の言語化」です。

私たちが、「会わない」以外にどんな個性を持っているのか、メンバーとひとつずつ言葉にしていく作業です。

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メンバーに、
・私たち劇団ノーミーツが今、個性(コンテンツでも、カルチャーでも)として持っていること
を書き出してもらい、
さらに
・私たち劇団ノーミーツがこれからやっていきたいこと、個性として獲得したいこと、大事にしていきたいこと
を書き出してもらい、グルーピングしていきました。
その過程を経て、自分たちが大事にしていくことを整理していきます。

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メンバーとのワークショップの過程で、
「物語を"つくって""届け"続けていくこと」
「ビジネスとしてきちんと成立させていくこと」
「オンラインを強みに、幅を広げていくこと」
そして1番は「新しいことに挑戦し続けていくこと」を
大事にしていきたいね、と整理ができました。

そのほかにも、さまざまな角度から、これからのビジョンや、「ノーミーツの個性」をヒアリングしていくなかで、

「ノーミーツって成り立ちもコンテンツもだけど、"働き方"もかなりめずらしいのでは?」
「もっと多種多様なメンバーが“作品をつくる”という目的で集まってることを、魅力として伝えていきたい!」

という想いが言語されてきて、(当時)24人のメンバーひとりひとりにヒアリングを行うことにしました。





ノーミーツメンバーにヒアリング

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ヒアリングした内容は、下記のとおりです。

01 : 1分くらいで、「劇団ノーミーツ」であなたが連想するワードを、ずらずら〜〜〜〜っと書いてください!
02 : これまでのノーミーツで、いいな〜っておもうとこ(長所)
03 : ノーミーツ、ここもっとよくなったらいいな〜っておもうとこ(課題・改善)
04 : ノーミーツでこれからやってみたいこと
05 : ノーミーツ関係なく、イチ個人の願望として、いまやってみたいことや興味あること
06 : ノーミーツをこうしたいな!という理想や、こうなったらおもろいんじゃね!というのがあったら教えてください!
07 : そのほかこの場で話したいこと

事前にアンケートを取り、それを元にノーミーツの人事担当の遼さんと、ノーミーツの代表の広屋さんと、1時間ほど喋る、というのを繰り返しました。(根気)

「劇団ノーミーツ」=会わない劇団、という名前のまま、どうやって「会わない」というアイデンティティを脱し、どうやって「Zoom演劇」から自分たちを広げていけばいいんだろう......

ヒアリングを進めていくなかで、その課題の解決の糸口となったのは、メンバーの

私にとって特別なのは「門モラ」じゃなくて「門モラが生まれたこと」で、門モラを生み出し続けるチームであってほしい。

というコメントでした。

そうか、
私たちのアイデンティティって、「会わないこと」じゃなくて、
「会えなくてもつくりたいこと」なんじゃないか......?

その仮説をもとに、ブランドアイデンティティ(BI)を整理していきました。




「会わない劇団」から、
「まだ会ったことのない」ものをつくるチームへ


ブランドアイデンティティの一部をお見せします。

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こういった言語化の過程を重ねるなかで、私たちが辿り着いたのは

「NOMEETS = 会わない劇団」から、
「NOMEETS = まだ出会ったことのない」ものをつくるチーム

という変化でした。

そうして生まれたのが、あたらしいコピー、

あした、なにつくる?

です。


あした、なにつくる?

2021年10月20日、
会えない時代に生まれた「劇団ノーミーツ」は、
ストーリーレーベル「ノーミーツ」に生まれ変わります。

世の中の制約に縛られることなく、
自由に、そして軽やかに 創作を続けるため、
新しい名前を掲げることにしました。

私たちの中心には、 いつも「物語」があります。
演劇、ドラマ、映画、 ゲーム、漫画、ライブ。
形に囚われず物語に向き合っていきたい。

いろんな場所から集まった仲間たちと一緒に、 
ストーリーレーベルという遊び場で
もっともっと妄想したい。 もっともっと実験したい。

その先に待っている、まだ出会ったことのない、
新しい物語のために。

さぁ、あしたはなにをつくろうか。
ストーリーレーベルノーミーツはじまる。


「劇団」から、より広く物語を作っていける「ストーリーレーベル」へ。

「NO密で濃密なひとときを」から「あした、なにつくる?」へ。

より自由に、そして楽しく、私たちらしいコンセプトをもとに、デザイナーの相楽賢太郎さんにロゴとVIのデザインを、WEBのデザインをノーミーツのUXデザイナー・フジキング(藤木)をはじめとしたチームに依頼して、新しいノーミーツの「顔」が完成しました。




あした、なにつくる?
 ストーリーレーベル「ノーミーツ」

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「オンライン演劇からリアルまでを含めた、すべてのストーリーレーベルへの変化」をテーマにロゴをリニューアル。

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ロゴマークの正面を向いている人びとは、これまでノーミーツが手がけてきた「オンラインエンタメ」を、向き合う人びとはこれからノーミーツが手を伸ばしていく「オフラインエンタメ」をアイコン化することで、オフライン・オンラインの垣根を超えて、観客に物語を“つくって”“届けていく”、という姿勢をロゴに込めていただきました。
また、ノーミーツは各業界からさまざまな才能や興味をもつクリエイターが集まってできている自由なチームです。「人」をアイコニックに用いることで、「個々人が無邪気に創作にチャレンジできる場所である」というチーム性を表現しています。

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また、ノーミーツがさまざまな物語を今後つくって・届けていけるよう、シンプルなロゴ組みでもアイデンティティが表現できる仕様に。

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ロゴマークのキャラクターは、さまざまな表情に変化。ノーミーツがさまざまな物語を、エンタメを届けていくという想いを表現しています

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新公式サイトは、「さまざまな才能が集う自由な場所である」ことを体現するために、表現のトーン&マナーをバラバラにし、洒脱さと自由、ごった煮感をあらわしたものに。
隅々まで楽しんでいただけるようにこだわってつくったので、ぜひ覗いてみていただけると嬉しいです。




さいごに

「劇団」から名前を変えることや、ロゴを新しくすること、どう受け取ってもらえるか、自分たちがどう進んでいけるのか、不安が入り混じった8ヶ月でしたが、【自分たちがワクワクし続けられる】新しいビジュアルができあがったと感じています。

(関わってくださった皆さま、本当にありがとうございました...!)

新しくなったノーミーツ、これまで以上にワクワクするものをつくって・届けていきますので、お楽しみに!


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11.05 追記

ノーミーツでは、一緒に作品の世界観を深めていけるデザイナーさんを募集してます。

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常に人員不足が否めないので(笑)、
web、グラフィック、DTP、ジャンル問わず出会えると嬉しいです。

(デザイナー以外にも募集しているので、もしご興味があればぜひ、サイトを覗いてみてください🙌)


▼詳しくはこちら


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目黒水海
嬉しいです。