雑記
人生で初めて、アパートの契約更新をする。
ということに気づいた。
えっ、もうじき30歳なのに......
と思うと、
2年前まで、どれだけ“生活”というものに興味なく、住まいを転々として生きてきたのかと思う。
一人暮らしをはじめた18の頃から、「生活ってなんでこんなに大変なんだろう」と思ってた。
何年経ってもポストに届くガスの支払い書を期限までにコンビニに持ってはいけないし
何年経っても洗濯物を夜通し干しっぱなしにしてしまうし
思い返すと、26までの私は、“生活”はむずかしくて、複雑で、面倒でつまらないものだと思っていて、
8年間ずっと、空っぽの6畳の家から逃れるように、毎日毎日外に出かけていた。
まず自分で自分を満たす必要があるんじゃないかな。と思って今の家に契約してからは、
“生活”がなんとなく、手を抜きつつ、たまに手をかけつつ、楽しめるようになってきた気がする。
同じ土地に2年も暮らすと、「あ、このティッシュが欲しいときはこの薬局に行けばいいんだ」、とかがやっと脳にインプットされてくる。
普段アイライナーとか、マスカラとか、美容液には使えている脳なのに、ティッシュとか、日用品にまでそんなこと考えたことなかったな。
帰りがけにスーパーに行く、とかも2年前まではじょうずにできなくて、
スーパーに行ってものすごい数の“選べなさ”に静かに疲れたりしていて、
日々の動線上に“生活”があったことがなかったんだと思う。
いまは選べる。自分がどんなものが欲しいのかも分かるし、「わからないなら選ばなくてもいっか」って思う、まだ必要じゃないんだろうなと思うから。
一人暮らしの何が楽しいの、と思っていたけど、楽しい。とっても楽しい。好きなものに囲まれて、無理もせず、背伸びもせず、自分の心の尺度だけで生きてるのは、とっても自分勝手な暮らしだけど、これはこれでとても楽しい。
今の暮らしを愛せるようになったから、
人生で初めて契約更新をするんだろうな。
愛せる暮らしをしていきたい。