恋愛ユニバース 104-02
宇宙人の彼女との関係を続けて、幾月か経った。
いつもの居酒屋に呼び出された。
彼女は、いつも、何を頼むかに真剣勝負だ。
ひたすら同じものを頼み続ける時期もある。
「決めたわ。
今日は、日本酒を飲みましょう。
あと、黒板にある、おすすめの刺身の盛り合わせ」
基本的に、僕は彼女の飲むもの、食べるものに合わせる。もともと、食に執着がなく、酒もなんでも飲める事もあるが。
毎回、最後の晩餐のかのように。
真剣に注文を考える彼女が、微笑ましく。
それに寄り添いたくなるのだ。
「今日も美味しかったわ。
あなたも美味しかったでしょう」
「鰤が油がのってて、美味しかった。あと、日本酒飲みたかったんだって。気付かされたよ」
それは、そうよ。だって元々私たちは1人なのよ。