Paul's Case by Willa Cather を読んで
高校生のポールは、芸術家の魂を持っている少年です。 根拠のない「僕は周りの他人とは違うんだ」という感覚で、孤独感を深めるポールは、結局電車に飛び込んで自殺してしまう。 高校を放校となった17歳の少年コールフィールドが冬のニューヨークの街を彷徨うサリンジャーの物語(『ライ麦畑でつかまえて』)はこの本の47年後。
思春期の根拠のない自信、に関しては第二次世界知戦前のドイツや日本にも当てはまるのではないかと思った。
ドイツはアーリア人種が他の人種より優れていると言う根拠のない自信を基に侵略、破滅への道を進んでしまった。 日本も「天皇の神の国日本」の国民という、根拠のない自信に裏打ちされアジアの人々に多大な迷惑をかけてしまった。 とかく、「若気の至り」と言うのは恥ずかしく恐ろしいものだ。