“Think Again” by Adam Grant (134)

“Think Again” by Adam Grant (134)
全球場が、完全に声を合わせてニューヨーク・ヤンキースを非難していた。

 私は2つのチームが百年来のライバル関係で、全米のプロスポーツの中でも最も憎みあっているとみなされていたことは知っていた。
私はボストンのファンはヤンキースファンではないだろうという事は当然のことだと思っていた。
私は単にそれがその日に起こるとは思っていなかったのだった、というのは、ヤンキースはそこにいる事さえなかったのだから。

 レッド・ソックスはオークランド・アスレティックスと試合をしていた。
ボストンのファンたちは数百マイル離れたチームに対しブーイングをしていたのだった。
それはまるでバーガーキングのファンたちが味覚テストでウエンデイズと戦っている時に「マクドナルドは最悪だ!」と叫び出したようなものだ。

 私はレッド・ソックスのファンたちは彼ら自身のチームを愛している以上にヤンキースを嫌っているのかしらと思い始めた。
ボストンの両親たちは彼らの子供たちにヤンキースに対して中指を立てて侮辱し縞模様のものは何でも大嫌いになるように教えてきたことが知られているし、“Yankees Suck”の描かれたTシャツは明らかにボストンの歴史の中ではもっともよく知られている。