マウンティングというカタカナ語
マウンティングというカタカナ語
He mounted the horse.
彼は馬にまたがった。
動物行動学上のマウンティング 【mounting】
サルがほかのサルの尻に乗り、交尾の姿勢をとること。
霊長類に見られ、雌雄に関係なく行われる。
動物社会における順位確認の行為で、
一方は優位を誇示し他方は無抵抗を示して、
攻撃を抑止したり社会的関係を調停したりする。
馬乗り行為。
人間社会学上のマウンティング( mounting)(ただし日本語でしか使われない)
マウンティング(mounting)は、「自分の方が相手より優位に立っていることを示そうとする行為」のことであり、とりわけ、対人関係の中で自分の優位を示そうとして何かにつけて自慢したり相手をけなしたりするような振る舞いのこと。
・「マウンティング女子」は主に女子会やママ友の集まりなどで暮らしぶりの優雅さや生活環境の恵まれ度合いを張り合う人々
・「マウンティング上司」は職場の部下に対し世間の酸いも甘いも知った人生の先輩として振る舞いたがる人々
・「マウンティングおじさん」は達観した・悟りを開いたかのような積極じみたことを言いたがるおっさん世代
英語 mounting にもこの意味(動物について言う)はありますが、人間関係に使うのはあくまで比喩的な用法だと考えてください。
じゃあ英語ではどういうのか?
「あのママ友がいつも私にマウンティングする」
"That mum friend always acts condescending towards me"
「あのママ友いつも私にマウティングする」の自然な言い方だと one of the moms is always so arrogant、 one of the moms is always so condescending、 one of the moms always talks down to me、one of the moms is always looking down on meになると思います。いろいろな言い方があります。
何故この言葉が日本語で頻繁に使われるのか。
① 上下関係を過度に意識する均質社会だから?
② 空気に支配される社会だから?
このへんを深く考えてみると面白いかも。