鶏つみれ盗食事件(テレ東ドラマシナリオ案)
いざ挑戦(・ω・)/ (内容そのまま、記載順変更 12/20 7:40)
●あらすじ: ナツヨのアパートで鍋パーティをすることになったハルキ達。買い出し担当のハルキは、予算で買った材料とは別に、自腹であるものを買っていた。それは鶏つみれ(生地)!しかも高級上質な一品である。 / 鍋パも終盤に差し掛かった頃、シメの雑炊のためにつみれを器に残していたハルキに、悲劇が起こる。トイレに行ったわずか数分の間に、つみれが跡形もなく消えていたのである。
「誰だ俺の鶏つみれを食べたのは⁉」
鍋パにまつわる、愛と悲しみの真実が解き明かされる…
●登場人物
ハルキ(♂)主人公。
ナツヨ(♀)鍋パーティの主催者。
アキト(♂)主人公の親友。
フユミ(♀)主人公が思いを寄せている相手。
●選んだテーマは「謎めく鍋パの七不思議」
自分のお題かーいw
でも他の方のお題に挑戦する前にね、
やっておきたいじゃないですか。
というわけでご高覧ください。
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↓シナリオ本編↓
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1 リビング
(電気を消したような暗い空間に、コタツを囲んだ4人が浮かび上がる。コタツの上には鍋料理が載っている)
(4人ともお互いを牽制するように見つめ合っている)
ハルキ「犯人は…この中にいるッ!」
2 玄関
字幕:2時間前
・玄関チャイム(ピンポーン)
ナツヨ「開いてるよー」
・スーパーの買い物袋を持ったハルキとアキトが入ってくる。
アキト「こんばんは〜」
ハルキ「買ってきたよ〜」
フユミ「わあ、ありがとう。台所持っていくね」
3 台所
ナツヨ「じゃあ先に切るものはこっちに置いて、後から使うものはしまっとこうか」
・どんどん食材を冷蔵庫にしまうナツヨ
ナレーション(ハルキ)
〈今日はみんなで鍋パーティ〉
・食材をしまうナツヨの手元をズームアップしていく…
ナレ〈鍋パといっても食材は様々だ。白菜、ネギ、キノコ、豆腐、しらたき…だが、その中でも俺が最も愛する鍋パ食材の帝王…キングオブキングスは…〉
・ナツヨの手元の「鶏つみれ生地¥800」
ナレ〈鶏つみれだ〉
4 リビング
4人「カンパーイ」
〜なんか楽しく過ごして〜
〜鍋中盤〜
ナツヨ「ねえねえこれさ、『スプーンなどですくって鍋に入れてください』って書いてあるんだけど、あたし不器用だから、誰かやってくんない?」
ハルキ「フッ…俺にまかせろ」
・スプーンでつみれ投入するハルキ
ナレ〈この瞬間をどんなに待ちわびたことか!キングオブキングスの登場だ。だが、すぐに手を出すのは素人のやること…やや煮込んでから、スープを味わう!くぅ〜、先ほどまでの味を活かしつつ、確実に旨味のレヴェルを上げている…なんたるスマートさ!さすがは王者の風味!!俺が自腹で800円出しただけある!〉
フユミ「あ、この『つくね』美味しいー」
ナレ〈フユミちゃん、これは『つみれ』だよ!調理した生地を手やスプーンなどで成形し、熱湯や汁物へ加えてゆで上げるのは『つみれ』と呼ばれるんだ!一方『つくね』というのは調味料やつなぎを加えてこねた生地を成形してから調理するもの…みんな間違いやすいんだよね〜これ。フユミちゃんもその罠に引っかかっているようだが、かわいいから許す!〉
ナツヨ「ホントだ、美味しいねこの『つくね』〜」
ナレ〈つ・み・れ〜‼〉
アキト「これ豆知識なんだけどさ、最初から団子になってるのは『つくね』だけど、ハルキがやったみたいに茹でる直前にすくい落とすのは『つみれ』って言うんだぜ」
ナツヨ・フユミ「へぇ〜〜」
ナレ〈お、おいい!なんでお前がその知識披露して美味しいとこ持ってくんだよぉ〉
アキト「これ、集めた予算とは別に、ハルキがわざわざ自腹で買ったんだよ。ありがとな、ハルキ」
フユミ「そうなんだ!ありがとうハルキくん!」
ハルキ「あ、ど、どういたしまして」(ぽわわ〜ん)
ナツヨ「グッジョブだよハルキ!…さて、そろそろシメの雑炊としましょうか」
ハルキ「あ、わりい、ちょっと便所借りるわ」
・席を立つハルキ。
・つみれが入った器、ズームアップ。
5 トイレ
ナレ〈アキトっていい奴なんだよな…俺が好きで買っただけなのに、ちゃんと花持たせてくれてさ…あいつが友達で良かった…フユミちゃんにありがとうって言われたし、なんか今日はいい日だな。おっと、あんまり長いとナツヨに文句言われるぜ〉
・流水音
6 リビング
ナツヨ「雑炊できたよ〜」
ハルキ「おう、サンキュ…」
・スープしか入っていない器、ズームアップ
ハルキ「無い…」
アキト「え?」
ハルキ「俺のとっておいたつみれが…無い!」
『ない…ない…ない…』(エコー)
ナツヨ「は?自分で食べたんじゃないの?」
ハルキ「そんなわけあるか!雑炊用に残しておいたんだ!確かにとっておいたんだ!」
アキト「飲みすぎて勘違いしてんじゃねえの?」
ハルキ「アルコールなんぞに、俺のつみれ愛が負けるもんか!」
フユミ「えっと…妖精さんが食べちゃったとか?」
ハルキ「はぁッ⁉」
アキト「アハハ、いいね。それとも妖怪ツマミグイーとか?」
ナツヨ「何それウケる〜」
・バンッとテーブルを叩くハルキ
・ナツヨ・アキト・フユミ、それぞれ不安な顔
ハルキ「おふざけは終わりだ……犯人は…この中にいるッ!」
ナレ〈いったい誰だ…俺の鶏つみれを食べたのは⁉許さん…ゆ、る、さ、ん、ぞぉぉ…‼〉
7 謎解きタイム
ハルキ「ナツヨ、お前、俺が便所行ってる間、何してた?」
ナツヨ「は⁉あたしを疑ってんの⁉…台所に行って冷ご飯持ってきてたわよ。雑炊作ってたんだから、あんたのつくねなんか食べてる暇無いっての」
ハルキ「つくねじゃない、つみれだ。アキト、お前は?」
アキト「普通に自分の分食ってたよ」
ハルキ「証明できんのか?」
アキト「え〜?うーんと、あ、この位置はお前の真向かいだから、手を伸ばしたら二人に気づかれる。でもそんなことなかったろ?」
・ナツヨとフユミ、頷く
ハルキ「じゃあまさか、フユミちゃんが…⁉」
フユミ「まさか!確かにつみれは美味しかったけど、人の分をとってまでは食べないよ…証明はできないけど…」
ハルキ「うーん…」
ナツヨ「もうさ、雑炊食べて忘れなよ、勘違いだって」
アキト「今度うちで鍋パする時にまた食えばいいじゃん、なっ」
フユミ「…」
ナレ〈いったい誰だ…誰なんだ!時間的・場所的に一番怪しいのはフユミちゃん…そんな…信じたくないが…ハッ!〉
ハルキ「これ、俺のお椀じゃない」
3人「え?」
ハルキ「実は俺、自前でカラシを持ってきてて」
・カラシチューブを取り出すハルキ
ハルキ「お椀のヘリにつけてたんだけど、このお椀、その形跡が全く無い。つまり…これはすり替えられたお椀!!」
・息を飲む3人
ハルキ「そんなことができるのは…台所を行き来していたナツヨ、お前だ!!」
ナツヨ「…」
8 種明かしタイム
フユミ「そうなの?なっちゃん…」
アキト「どうなんだ、ナツヨ?」
ナツヨ「そうよ、あたしよ!ハルキがトイレに行った隙に、器を台所に持っていって、お米を持ってくると同時に新しい器と交換したの…うかつだった。カラシの存在なんて気づかなかったわ」
ハルキ「なんでこんなことを…?」
ナツヨ「だって…こんなに鍋に合う物、初めて食べたの…美味しすぎてもっと食べたいと思って魔が差したのよ。ごめんねハルキ。あんたの器は冷蔵庫の中にあるわ」
ハルキ「いいよ、もう」
ナツヨ「え?」
ハルキ「このキングオブキングスの良さを分かってくれる人間が一人増えたんだ…こんなに嬉しいことは無い…すぐにでもレンチンして、雑炊に入れて食べな。至高の味わいを楽しめるぜ」
ナツヨ「ハルキ…」
フユミ「ハルキくん、優しいのね」
アキト「男を見せてくれるじゃねえか」
ナツヨ「ありがとう…大事に食べるね、あのつくね」
ハルキ「つみれです」
完
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あとがき
分かってます…
これじゃあ「おいしい給食」の二番煎じだと…
でも育児の合間クオリティだから許して!
(言い訳、良くない!)
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え、書きかけの長編小説?
最終話だけ9割書き進みました。
7〜9話がめっちゃ断片的ですが…
終わりが見えてきましたよ。
ドラマシナリオで息抜きしつつ、
長編も仕上げていきたいと思います。