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歩いて初めて見えるもの
移動時間は短い方がありがたい。移動時間を短縮すれば、他にできることが増えるし。だから高速道路は網目を広げ、新幹線は最高速度を増していくわけで。
でも、移動そのものを楽しむのも悪くないと最近思います。
きっかけは、3月中旬の引越しでした。
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市街地から離れる
実は同じ自治体の中での引っ越しなので、前のアパートから車で10分ほどの距離しか離れていません。
が、歩くとなると、この差が結構デカい……
役場まで徒歩10分→30分
最寄駅まで徒歩10分→20分
最寄郵便局まで徒歩3分→15分
最寄児童館まで徒歩15分→30分
など……市街地からやや離れています。
車ありきの田舎なので、車があれば全部10分程度で移動可能なのですが、今まで歩いていた場所に車で行くのは負けた気がするという意味不明な意地により(あとはガソリン代節約のために)できるだけ徒歩移動を心がけていました。
……春先は。夏?ムリ!
というわけで、今回は、ある日ベビーカーに乗せた娘と一緒に役場へ行ったときのお話。(非常事態宣言発令前のお話です)
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徒歩という贅沢
ある日、夫の職場に提出する関係で役場に住民票をとりに行きました。前述の意地により、もちろん徒歩。
娘は歩けるようになってきていたけれど、交通安全の観点からベビーカーを利用。(路面の凸凹や線路の有無に気を遣うようになりました)
最短ルートは制限速度30キロの細い道ですが、地元民はそんなの無視してすっ飛ばします。こわっ。危険です。(そんなこと知らずに往路はひたすら細道で向かいました)
でも、車とのすれ違いさえ気をつければ面白いもので、新しい発見がたくさんありました。
住宅地の中にも、意外と個人経営のお店がたくさんあること――「テント屋さん」っていうのがあるんですね。カーテンとかも扱ってました。
大手企業の社宅があること――入り口の看板なんて運転中は見ませんので気づきませんでした。
築50-60年くらいの木造のお宅が多いこと――THE地元の方が多いんですね。ちなみに母の実家を思い出しました。
沈丁花を植えているお宅があること――いい匂いでした。
地域の集会所に、綺麗な掲示板と町内地図があること――地域の繋がりを大事にしている地区であることを知り、信頼性を感じました。
小さな公園があること――でも遊具にたどり着く前に荒れた野っ原が立ちはだかっているので行こうとは思わなかった…けれど、歩行者用だろう小道の存在にワクワクしました。
いつもと同じ道なのに、歩いて初めて見えるもの。
見つめる速度や角度を変えれば、世界はもっとキラキラしている。
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旅のようなお出かけ に出そうと思って間に合いませんでした…orz
小説仕立てに直すことができないままに、締切だけが過ぎてしまいました(^_^;)
ミユキさんの記事に「『こと』は削れ」って書いてあったけどこのままでいきますサーセン!!
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