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あかりの「か」

仕事は周囲のご厚意で困らずに済んだ。
一番辛かったのは、
カラダは一緒にいても
心を息子のそばに置けなかったことだ。

仕事が頭から離れず上の空で
それを息子は敏感に感じ取って
寂しさを覚えているように感じた。

仕事を持つ母親なら皆同じだと思うが
今思えば、「私しかいないのだから」と
私は必要以上に自分を責めていたかもしれない。

定期的に旅行へ出かけることにした。
家を離れれば仕事も家事もせずに済む。


…..
香川県の直島を訪れた時のことだ。
アーティストが古民家を改修し
空間そのものを作品化している「家プロジェクト」。

その一つ、「南寺」を鑑賞中に
不思議なことが起こった。

https://benesse-artsite.jp/art/arthouse.html


何も見えない漆黒の闇の中で
第三の眼を感じたのだ。
両眼では見ていないことがはっきりと分かった。

それはとても不思議な感覚だったので
帰宅してから貪るように調べた。
第三の眼、すなわち松果体を活性化させるには
どうすればいいかという記事の中に
「瞑想」という文字を見て
とある会社の社長が
今は瞑想教室を主宰していることを思い出した。

編集者時代は洋書の邦訳出版も担当していた。
最近は分からないが、当時、
洋書の版権を取り扱うエージェントは主に3社あった。

私が「日本に紹介したい」と思った本は
ほとんとが、そのうちの1社に押さえられていて
どんな会社だろうと以前から気になっていたのだ。

スケジュールを確認すると
ちょうど数日後にワークショップがあり
私もタイミングよくオフだった。
勇気を出して、行ってみることにした。

(続く)

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