スプレッド・イーグルと脚のターンアウト
先日、コーチに教わってイナバウワーに初チャレンジしてみたが、どうもうまくいかない。イナバウワーは、スプレッド・イーグルの足を平行にずらした動きだ。だけど、そもそもそういえば、私はスプレッド・イーグルがまだ気持ちよく滑れないのだった。
まずはスプレッド・イーグルを一からまたおさらいしようと思う。
■スプレッド・イーグル(インサイド)の滑り方
足をスプレッド、つまり足を広げてほぼ180度の一直線にして滑るのがスプレッド・イーグル。インサイドエッジに乗るバージョンと、アウトエッジに乗るバージョンがある。まずはインサイドから練習する。
反時計回りの場合は、右足をフォアのインサイドエッジ、左足をバックのインサイドエッジで滑る。
コツは、一つのライン(大きな円のカーブ)をイメージしてそこに両足を乗せること。前の足の通った場所を後ろの足が追いかける。そして、腰を円の内側に倒して少し背中を反り、インサイドエッジに重心をかけること。上半身は、腕を真横に伸ばして、肩や腰など体を円の中心に向けて真っすぐ開くとやりやすい。
アーティスティックでは基本的に膝は曲げない。膝を曲げたバージョンはスプレッド・イーグルではなく、イーグルの変種でスクワットのような滑り方(ベスティ・スクワット・イーグル)。ただしアーティスティック以外のジャンルでは膝を曲げたままM字開脚のような感じで滑ることをイーグルと呼び、そちらが基本になっていることもある。
↑ 今回も、まずはジプシー先生の動画。インサイドのエッジに乗って円の内側に寄りかかるようにして滑る。これができるようになるとモホークターンなど様々な動きに繋がっていくから、どんなスタイルのローラースケートでも覚えた方が良い基本の動きだよ、とのこと。
0:35 小さいセミサークルでやるとこうなる。つま先を外側に向ける。プッシュせずに、勢いにのって滑る。インサイドに寄りかかって。
0:48 内またにすごく力がかかってるのを感じるはず。体幹をタイトに。インサイドに寄りかかって。
1:00 前に進むとこうなる。
↑ 膝を曲げるなって言われる動きはこれだけかも?と説明する、ニコール・フィオーレの動画。
2:38 最初は少し膝を曲げてもいい。その方が安定しやすい。慣れてきたら膝を伸ばす。
3:38 (相撲のしこみたいに)ものすごく膝を曲げる滑り方もいいけど、う〇ち座りみたいになるから気をつけて。
4:00 深いエッジに乗ってスプレッド・イーグルを滑れるようになってきたら、両足スピンに繋げたり、スピードを出して滑っている時にコーナーでスプレッド・イーグルにして滑ったり、いろいろ楽しめる動きだから楽しんで。私もこの動きが好きで、よく取り入れてる。
4:30 腕をつけるなら、(反時計回りの場合は)左肩に寄りかかるような感じで腕をこうやってつけるといい。エッジにも乗りやすくなる。
■ターンアウトについて
スプレッド・イーグルをするのに足を開こうと思っても、最初はなかなか足が開かない人が多いはず。ローラースケートではあまり足の開き方まで細かく教えてくれないことが多いと思うのだが、足のターンアウト(外旋)のやり方についても少し知っておいた方がいいと思う。ターンアウトについて一番方法論が確立しているのは、なんといってもバレエだ。バレエでは脚を常にターンアウトさせるよう意識して動く。
ターンアウトは、つま先や足首だけ外側に向けようと思ってもできるものではないし、無理にひねっていると膝を痛めてしまうので危険だ。正しいターンアウトは、股関節から足全体を開く。
スプレッド・イーグルだけでなく、アラベスク(スパイラル)のフリーレッグなどにもこのターンアウトが必要になってくる。アイススケートやアーティスティックのローラースケートにも大切な要素の1つだと思う。
↑ ターンアウトのやり方を簡潔に説明している松戸市バレエ教室の動画。
私は実はバレエのレッスンにも通っているのだが、バレエのターンアウトは基礎であると同時にとっても奥深いものなので、興味のある人はどんどん検索していろいろな動画やウェブサイトを見てみるといいと思う。ここでは、簡単に説明しているこの動画だけを紹介しておく。
ちなみに私のバレエの先生は、両足の股関節を外旋させたら、この状態からさらに足の内側を締めて膝の間に100ドル札を挟んでも落ちないくらいくっつけろ、と指導している。この状態で股関節と腰のあたりの背骨のディスクをまっすぐ収めると、正しい姿勢になり軸が安定する。脚を外旋させる+内股を締める+股関節と腰を正しい位置に収める、の動きは、ねじがぐるっとまっすぐ回って締めあがっていく、引き上がっていくようなイメージだ。
↑ 股関節を開くストレッチは、このバレエヨガインストラクターの方の動画がいいと思う。
私はよく、自宅でPC前に座る時にかかとをつけて引き寄せるこの座り方でイスに座っている。ただこのポーズで座っているだけで、わりと無理なく股関節が開いてくるので簡単でいい。股関節のゆがみなども改善されてくる。
■その他のスプレッド・イーグルの動画
その他のスプレッド・イーグルの参考動画はこちら。特に3つ目の大須スケートリンクの動画がすごく良いのでお勧め。最後のアイススケートの動画も良い。
↑ ダーディ・デボラによる動画。今回も彼女の靴の軋み音が苦手なので数十秒でギブアップ、ごめんなさい。
↑ ジョー先生の動画。ガチガチの美しいフォームではなく、かるーい感じで滑りたい人はこの人の動画がいいかも。
ここからはアイススケート動画。アイススケートでも全く同じ動きなので、かなり参考になる。
↑ とても分かりやすい、大須スケートリンクの動画。モホークターンの動画の中で、イーグルの説明が出てくる。0:27あたりから見るといい。
↑ ローラースケート出身でアイススケーターのジュリア先生。お尻を突き出さないようにね、というのは大事なポイント。動画の最後の方に、股関節を円の内側に倒すと、スピードが出しながら長くパワーのあるスプレッド・イーグルができるよ、という説明がある。
あー!なるほど!私も今度これやってみよう。私のスプレッド・イーグルは、すぐに失速してしまう。おそらく、円の内側への寄りかかり方が浅いんだと思う。もっと股関節を倒してインサイドエッジに深く乗らないといけないんだろうな。
追記:膝を曲げる滑り方(ベスティスクワット、アーティスティック以外のイーグル)について追記した。
追記その2:体重は前の足にかけておく
今日コーチに魔法のようなコツを教わった。体重を均等に両足にかけるのではなく、主に前の足にかけておき、後ろの足を軽くしておくとあーら不思議、抵抗が少なくなって距離が伸びる!
ツイッターでもローラースケートについてつぶやいています。