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場合の数は面白いです 240125

演習をやっていると、面白い問題に出会います。

2021 東京大
Nを5以上の整数とします。1以上2N以下の整数から、相異なるN個の整数を選びます。ただし、1は必ず選ぶことにします。選んだ数の集合をSとして、Sに関する次の条件を考えます。
条件1: Sは連続する2個の整数からなる集合を1つも含まない。
条件2: Sは連続する N-2 個の整数からなる集合を少なくとも1つ含む。

条件1 を満たすような選び方は何とおりあるでしょうか? N=10 のとき考えてみます。
{1, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15, 17, 19}  は条件1 を満たします。2つの整数の差(差の絶対値、差の言葉自体絶対値を含むという考えもあります。)について考えます。条件1は、S を小さい順に並べたとき、隣り合う数の差が2以上となることです。差は9個あります。Sの最小要素と最大要素の差は18以上でなければなりません。ところが、1以上20以下の整数が全体ですから、Sの最小要素と最大要素の差は19以下です。つまり、18か19です。最小要素と最大要素の差が19となるのは、上の例で、隣り合う数の差の9個のうちどこか1つだけが3という場合の9とおりだけです。よって、10とおりになります。

条件2 を満たすような選び方は何とおりあるでしょうか? 少なくとも1つ といわれると、全くない ものを考えたくなります。今回は違う見方をしてみます。存在を示すときに、これだよ と挙げる方法です。N=10 のとき考えてみます。
{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11}  は条件2 を満たします。連続する8つの整数が1から始まっています。{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10} も条件2を満たします。連続する8つの整数が1 から始まるものは、のこり2つを9以上20以下の12個から2つ選ぶ$${\dfrac{12\cdot 11}{2}}$$ とおりです。
連続する8つの整数が2から始まるものは、1から始まるもので数えてしまっています。
次は3から始まるものです。それは1, 2, 3から10 の10個を除いた10個の中から1つ選ぶ 10 とおりです。
4から始まるものはどうでしょう。それは1, 3, 4から11 の10個を除いた10個の中から1つ選ぶ 10 とおりです。
5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12 から始まるものも同じです。
13から始まるものはどうでしょう。それは1, 12, 13から20 の10個を除いた10個の中から1つ選ぶ 10 とおりです。
連続する8つの整数が14から始まるものはありませんね。
$${\dfrac{12\cdot 11}{2}+10\cdot 11}$$ すなわち、$${\dfrac{11\cdot 32}{2}}$$ とおりです。

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