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鹿児島食材フェア~桜島大根~

鹿児島の象徴でもある桜島は今もなお、噴火し続けています。
実際、視察中も小規模な噴火は頻繁に起こっていました。
その桜島で育てられる桜島大根は、知っての通りかなり大きいです。
その大きさの理由は、高台にあることの日当たりの良さと寒暖差、火山灰と軽石の土壌によるもの。冬は0℃にもなり、日中は17℃まで上昇する寒暖差に、火山灰は適度な水分を保ちつつ、軽石があることで余分な水分は排出され、大きく育ちます。

その大きさゆえに、煮崩れしにくいので、煮物には最適とのこと。
生でも大根特有のえぐみが少ないです。

8月下旬から種を植え、150日の生育期間を得て大きく育ったものから収穫。1回の収穫で1000本出荷する農家さんもいれば、暖冬の影響で今までにない病気にもかかるようになって、収穫量が減った農家さんもいます。

桜島大根の種は、自分達で作る”自家採取”というものだそうです。
農家さんによって違う種になるので、混ざらないように畑をそれぞれ離れた場所につくります。農家さんたちは、見た目で自分の大根だと分かるそうです。

農業もIT化が進んでますが、桜島大根は一つ一つ手で収穫します。相当な体力が必要なのは想像に難くありません。農家さんの高齢化も進み、年々、生産者さんが減ってきている現状です。この種を絶やさずに継いでいく難しさもあります。

我々レストランが出来ることは少ないですが、唯一無二の桜島大根、料理を通じて鹿児島伝統の野菜の魅力や美味しさを少しでも多くのお客様に伝え、100年後も残る一助になればと思います。


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