DXについて今の考えをまとめてみました
2018年から福岡市を舞台に、LINEによるスマートシティを推進してきました。LINEがあれば、行政や交通など暮らしに関する様々な情報をユーザーニーズに沿ってお届けできたり、面倒な手続きがちょっと便利になったり。
最たるものは福岡市LINE公式アカウントで、友だち数は178万人で全国自治体No.1です。それから、福岡市民は粗大ごみを捨てる人の3割以上がLINEから申請し、めっちゃ便利だという声をたくさんいただいてます。
そのような活動を「Smart City戦略室」として、社内ベンチャー的な立ち位置でやってきたわけなのですが、この8月でその上位組織として「DXセンター」が新設されました。
スマートシティの活動は引き続きやりつつ、DXという切り口でも考察を深めていきたいと思っています。
LINE Fukuoka DXセンターが大切にしたいこと (1)
DX=Digital Transformation for Users と定義し、ユーザー満足を一番大切にしたいです。
構造整理すると、
How: Digital
What: Transformation
Why: for Users
だと思うんです。だからDigitalをTransformationさせる以前に、きちんとユーザーが抱える問題点、その裏に潜む積年の慣習・文化・社会情勢などを熟考する必要があると考えています。
日本ではDXとは
「企業がITを利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させること」
と解釈されることが多いが、世界では
「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」
が通念。
※スウェーデン ウメオ大学教授のエリック・ストルターマン氏提唱
僕らもそういう考えです。
LINE Fukuoka DXセンターが大切にしたいこと (2)
以下の2つの取り組みのうち、どちらがDXの成功モデルと言えると思いますか?
①住んでる地域の燃えないゴミの日をLINEが通知してくれる
②バーベキュー場でLINEで注文・決済し、ドローンが食材を運んでくる
どちらも僕らがやってきた取り組みです。
一見、②の方が色んなプロセスがデジタル化され、DXっぽい印象を持つと思います。
でも、僕らが大切にしたいのは①の価値観です。
これはかなりコアな部分の話なのでまだ具体は述べませんが、
①もう、これが無い暮らしは考えられない【不可逆的】
②あったらいいな(でも、無くてもいい)【可逆的】
この価値観を大切にして、福岡の暮らしをこれからももっともっと便利にしていきたいですし、体系化して全国のあらゆるDXプロジェクトにお役立てできれば幸いです。
まだまだ未熟なチームですが、ぜひ僕らのチャレンジを応援してください。
LINE Fukuoka株式会社
DXセンター センター長 兼 Smart City戦略室 室長
南方 尚喜