Lucifer
月の隣のちいさなひかり
金星がピンヒールで開けた穴
もしくは金星そのもの、
(のまつろわぬ愛の笑み)
金星が銀河をふみ砕くピンヒールで
因果律をまきとるみたいにゆっくりとターンするのがすきだった
白くかがやくながいながいながい髪
燃え盛り 風が吹き 有毒の雲になる
その妙なる機嫌が良いときには
踊りに合わせてうたう金星の声をきくことができた
沸き立つこがねの甘いうたごえに
ペリドットの雨が降り地球に落ちた
決して泣かない金星が
うっかりつくった宙の穴がすきだった
たまに誰かがふさいでしまうけど
ただひとつくれた永劫の傷
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