完璧な日曜日
いつかこの憎しみを
はなびらちらすように手放したら
それはもう知らないわたしだろうな
硬くつめたい冬の夜風に
両頬を傷つけてほしいと願ってた
意味をさがしていた
仏花の白さを問うように
意味はなかった
一直線の傷痕は
「それまで」と「これから」の単純なスラッシュ
骨が哭いている
鼓動は物音になったのに
母が家中の刃物を隠し
父が家中の金を盗んで
生まれた空白を怒号と罵声が丁寧に埋める
わたしは古びたちいさなハサミを抱きしめて
きつく閉じたまなうらに火花のようなあかをみる
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