汚れた雪玉
あばらのかたちのまっしろな雲
水晶みたくつらぬいてひかりが落ちてきた
あんな風に空の最果てからやってきたかった もっと遠いところからきたのかもしれないが 憶えがない
生まれてきたとき何だった?
(こんなんだった、しょうもなかった)
いっぱいの花も ささやかな涙も
そんなんはなかった いたしかたなかった
とがらせた中指に降る雨は
きつくつめたく慕わしかった
海のそばには猫がひしめきあっていて
たぶん さびしさの数だけ鳴いた
生まれてきたとき何だった?
愛だった? 嘘だった?
(まぎれもなく君だった)
そりゃいいね 最高だね