現代文キーワード小テスト #3
高校生向けに昔作ったオリジナルのテストです。文章自体も手製で、本からの引用ではありません。今見ると、少し荒削りなところもありますが、昔作ったものを少しでも残しておくアーカイブ活動の一つとして全8回でアップしていきます。大人の方は昔を懐かしんで、そんな現代文のキーワードがあったと懐かしみ、現役の方々は知識を確かめるきっかけにしてもらえればと思います。なお、このシリーズは「数分でできる読書の下準備」シリーズと同じ日に投稿する予定なので合わせて、読んでもらえればと思います。
問、次の各文の空所に当てはまる語を語群を参考に答えなさい。
語群
分節 カオス コンテクスト 多義 表象 記号 レトリック 両義 コスモス 差異
言葉の効力は軽視されがちである。言い方を変えれば、言葉を当たり前の物体、コミュニケーションのための物体のように扱われているが、言葉の本質はもっと違う次元にある。言葉は、この世の物体を名づけることで抽象的な物体群から具体的な物体へと( )することができる。つまり、区別が出来ない、整理されていない( )の状態から、整理整頓された( )へと変化させることができる。それにより、人は思考することができるのだ。漠然とした物体では具体的な思考は出来ないからであり、言い換えればある物体AとBを比較するのに、2つのものの間に( )がなければ、共通項だけで何を見ればいいかわからない。区別することに大きな意味があるのだ。さらに、言葉は究極の( )と呼べる。例えば、「イヌ」という言葉が「ペットとして飼われて、人懐っこい4足歩行の生物である」という意味を有するのはその証拠である。意味は普遍的なものであるが、日本でその概念を共有するのは「イヌ」=かの意味と定まっているからである。さらに、人は文章を生み出すことが言葉により可能である。ただし、ただ思考を掲示することが重要なのではない。まず、文と文のつながりに( )という深い意味を持たせることができる。また、メタファーなどの( )により辞書的な意味以外の意味を付与でき、さらに多様な意味を想像できる。言葉は一見、一義的なもののように感じるものだが、( )的なものどころか、( )的なものであり、言葉が( )する意味やイメージは様々な工夫で多様な意味を持たせられるのだ。
[解答]現代文キーワード小テスト3
言葉の効力は軽視されがちである。言い方を変えれば、言葉を当たり前の物体、コミュニケーションのための物体のように扱われているが、言葉の本質はもっと違う次元にある。言葉は、この世の物体を名づけることで抽象的な物体群から具体的な物体へと(分節)することができる。つまり、区別が出来ない、整理されていない(カオス)の状態から、整理整頓された(コスモス)へと変化させることができる。それにより、人は思考することができるのだ。漠然とした物体では具体的な思考は出来ないからであり、言い換えればある物体AとBを比較するのに、2つのものの間に(差異)がなければ、共通項だけで何を見ればいいかわからない。区別することに大きな意味があるのだ。さらに、言葉は究極の(記号)と呼べる。例えば、「イヌ」という言葉が「ペットとして飼われて、人懐っこい4足歩行の生物である」という意味を有するのはその証拠である。意味は普遍的なものであるが、日本でその概念を共有するのは「イヌ」=かの意味と定まっているからである。さらに、人は文章を生み出すことが言葉により可能である。ただし、ただ思考を掲示することが重要なのではない。まず、文と文のつながりに(コンテクスト)という深い意味を持たせることができる。また、メタファーなどの(レトリック)により辞書的な意味以外の意味を付与でき、さらに多様な意味を想像できる。言葉は一見、一義的なもののように感じるものだが、(*両義)的なものどころか、(*多義)的なものであり、言葉が(表象)する意味やイメージは様々な工夫で多様な意味を持たせられるのだ。
*は順不同
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