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引っ越し秘話
引っ越し秘話*覚書
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今回の急な引っ越しの原因があります。
それは、ボヤ騒動。
天ぷら鍋の内側に点火して高く燃え上がった火を眺めながら、
怖がる子供たちといる中で、私は「解決」モードになりました。
ぼんやり、眺める意識とは別に、
今すぐにこの火を止める必要がある意識に囚われ、火の中に水を入れてしまって、バックドラフトが起きました。
すごく落ち着いていたのを覚えている。
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幸い、生き物のような火の魂は一瞬にしてエネルギーを発し鎮まりました。
そして、台所の壁に「煤」という産物を残しました。
まるでへびのような模様になっています。
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今の住まいは、離婚した時からそのまま住まわせていただき、元旦那さんの名義のままに家賃を払って居座っていた場所。
マンションの個別オーナー(女性)に報告したところ、驚きと不安からか「出てってください!」の一声であわてて引っ越しすることになりました。
自分も怖かった気持ち、自分にも子ども達にもケアを向けたかったし、
オーナーの不安も理解できた。
その両方を満たすためには「このマンションを出る」ことを選択した。
今後の生活を考えたときに「私の安心」が大事だった。
そして、お互いのニーズを満たすことになると選択。
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でも、現実は理想のようにはいかず、苦戦。
住まいがなくなる。
マズローの欲求段階の根底にあるように、「生きるために必要なもの」がなくなる最大の怖さに触れる体験でもありました。
その不安って、今まで自分は幸せな環境で、気づかなかったけれど日本中や世界ではたくさんの人が体験しているかもと気付いた。
同じ人間なのになって。
現実の中で、自分が大事にしたい「子供たちとの関係性」で私は何ができるのか、マインドと現実との間を何度も行ったり来たり。
これを体験したことは私の今後の活動や人生にとって大きな体験でもありました。
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「バックドラフト」
クリスティン・ネフのセルフコンパッションのワークブックで、
1年間のクラスの中でも深めていた内容が何度も甦る。
感情を堰き止めていた自分に優しさや思いやりを持って触れていった時に、火山のように噴き出すエネルギー。
その抵抗やエネルギーの威力について学習し、知識はあったつもり。
思考では理解するものの、本当には理解できていなかった自分を感じた体験でした。
蓋をされたものに点火した時のエネルギー
人間がなんとかしようと思う隙間もなく、圧倒され、恐怖を覚えるエネルギーのパワーだった。
ただ、ただ、圧倒された。
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このエネルギーを私たちは、内側に持っているとネフは言っています。
そうだよね。
と、
納得し、対人支援に関わる時に
そこにあるエネルギーを今まで自分は重んじてきたかという問いも同時に生まれた。
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この経験は大きい。
そじて、今の自分が社会のどの位置に存在し、もがいているかを知る機会でもあった。
生きていくために必要なもの(国家資格や規範に沿うものや学歴)
大事にしたいものを守るために必要なスキルと実践
私は自分の人生を豊かにするための選択ができているのだろうか。
自分の満たされなかったエゴを追い続けてはいないか。
子ども達の未来に貢献できるのは「収入」なんだろうか。
そう問い始めてしまって、今ここにいられない毎日を感じます。
静かに自分につながるインナーワークや瞑想の時間と、
仲間とともにするプラクティスの時間が私を私の中心に戻してくれる。
現実は何も変わらないけれど、心だけは願いにつながり必死に生きる。
それも私の人生に必要なこととしてやってきているのだろうか。
でも、これを体験しないと理解できない世界って、なんなんだろうと疑問も湧いてくる。
でも、もう知ってしまったから これ以外に生きる選択はないと自覚する。
強くなる。
パワーを手にするためにも、今仲間が必要であり家族がいることに感謝もある。
成敗(せいばい)する、されるってなんだろう。
その責任を問われ生きていくのもいいけれど、数年後に子ども達とあたらしい世界を見るのを夢見ている。
そう、それだけは揺るがないで握りしめておきたい。
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学校の先生に「何で引越しなんですか?」って聞かれるたびに普通じゃないよなって思う今日この頃。