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人々は帰って来て喜びの歌をうたいながらシオンに入る(イザヤ51:11)


 人間の目には目立たなかったダビデがイスラエルの王(前1003)となり、その後ソロモンの時代(前965)にイスラエルは繁栄を極める。ソロモンの死後(前926)、国は分裂。

 北王国はアッシリアに征服され(前722)、南王国はバビロニアに征服される(前598)。南王国の貧しい人々は、バビロニアの総督の管理下におかれ、南王国のリーダーたちはバビロニアで生活する。植民地状態。

 やがてペルシャ王キュロスがバビロンを征服(前539)。それぞれの民族の宗教・文化を尊重する政策をとる。バビロニアにいた南王国のリーダーたちは、エルサレムとユダへの帰還が許可される。バビロニアに留まる選択をした人たちもいる一方で、シェシュバツァル(エズ1:5-11、歴代上3:18ではシェンアツァル)と共に、廃墟となった故郷への帰還を選択した人たちもいる。

 植民地状態での暮らしは、大事なことの選択について、「偉い人、強い人」に下駄を預けた暮らし。25日、沖縄県知事は、沖縄防衛局が求めていた辺野古の新基地建設に伴う軟弱地盤改良のための埋め立て変更申請について不承認とした。沖縄は沖縄の道を行こうとしている。一方で、日本は重要な諸課題について超大国に下駄を預けている。自立しているのは沖縄か、日本(やまと)か。神様は私たちをラクではないが「喜びの歌」を歌える方向へと招いている。「わずかの間、わたしはあなたを捨てたが 深い憐みをもってわたしはあなたを引き寄せる」(イザヤ54:7)。

(2021/11/28 「新しい教会歴」による日本基督教団佐渡教会説教要旨、イザヤ51:4-11、画・文=三村修)

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