おいしいお蕎麦を食べよう
甘い物禁止中。
不眠中。
そんな時に凹んだ気分になったらどうしたらいいだろう、と考える。
悪いことに既にそうなっている。
大好きなケーキ屋さんに向かい、
念入りにケーキを選び
それが入った箱をうきうきと持って帰り
コーヒーか紅茶を入れ、お気に入りの皿にのせる。
そして小さく小さくフォークで削り時間をかけて食べてゆく。
それが出来ないとき。
もう寝てしまえ、と早めに休んで何時間も何時間も寝てしまう。
夢をおぼえていられないほど見る。
それも出来ないとき。
何か想像してみよう。
目を閉じて、ピクニックシートを広げるように
心の中または頭の中に
青空とレンゲ畑を広げてみる。
遠い昔に吸い込んだレンゲの匂いの空気。
なにも考えず田んぼに入り込んでレンゲを持てるだけ摘んだ頃。
だいぶ元気が出た。良い感じ。
でも。夕飯においしいお蕎麦を食べに行った。
最後の蕎麦湯でおなかがあたたまる。
すっかり元気になった。
お腹の中をあたたかくすれば良かったのだ。
元気になって夜の道をどんどん歩く。
空気に雨の匂いがする。
頭の真上の月が雲でおぼろになっているのを時々見上げてみる。
もう何一つ凹んでいない夜の散歩だ。
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