![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/102592299/rectangle_large_type_2_a5fe9a0b03133487e365f24de122a42e.png?width=1200)
Photo by
kissyou22
花がふってくると思うこと
花がふつてくると思ふ
花がふつてくるとおもふ
この てのひらにうけとらうとおもふ
という八木重吉の詩を、花が降ってくると思い出す。
いつも思い出す。
思い出して花をうけとろうと手のひらを花にかざすけれど、花はどこかに落ちていってしまう。
アスファルトに落ちて風に転がり、水に落ちて寄せあつめられ、みんな朽ちてゆく。
でも受けとめてもどうすればいのだろう。
どうすることもできない。落ちてきた花の命は何一つ変わらない。
それでも花がふってくる嬉しさに、やっぱり花に手をさしだす。
運よく手のひらに乗せようと、花がふってくるとおもう。
この上に落ちておいで、とおもう。