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トロント国際映画祭

本日、念願のトロント国際映画祭に行ってまいりました。この映画祭は9月5日から15日まで開催されていて、200本以上の映画が上映されます。日本映画は黒沢清監督、菅田将暉主演の「Cloud」などが出品されています。1本30カナダドル(現レートで換算して3150円)ぐらいと高いので、まだチケットが売れ残っていた中から1本だけ厳選。というか、ABC順で上の方にたまたま出てきて面白そうだった作品に決めました。

「A Missing Part」東京が舞台のベルギー/フランス映画です。セリフは8割日本語、2割フランス語という感じでした。

主演のロマンデュリスさんのセリフの多くが日本語でしたが、とてもお上手で自然な喋りだったのが印象的でした。テーマは日本の親権制度の問題。東京で日本人女性と結婚したフランス人男性が、娘が幼い内に離婚し、親権を母親が取ったために娘に会えなくなり、タクシー運転手をしながら娘を探し続けるというストーリーです。

離婚しても我が子を思う親の気持ち、離れていても実の親にまた会いたいと思う子供の気持ちを考えると、自然と涙の溢れる映画でした。

後で調べた所、日本では、離婚後の親権は「単独親権」に限られていましたが、今年5月に民法改正案が可決され、2年以内に「共同親権」も選択できる形になるようです。

上映後の監督と観客との質疑応答では、監督がそのことには触れていなかったので、日本の共同親権が認められるようになる事実をご存知なのかどうかは分かりませんでした。日本人の女優と名乗る方が、ご自身が親権問題に直面した当事者で、この映画を製作してくれたことに感謝しますと発言されていました。

邦題は決まっているようで、映画冒頭の画面のタイトルにフランス語に併記して出ていました。確か「また会える日まで」だったと思います(微妙に違ったらごめんなさい)。この映画祭でのワールドプレミア上映で、フランスやベルギーでは今年11月公開予定、日本ではいつになるのか分かりませんが、オススメです。

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