褒められるって嬉しい
海外に住んでいると、人目が全然気にならなくなり、良くも悪くも普段の服装に無頓着になっていく気がします(私の場合)。
日本では、家から一歩外に出ると、ご近所さんや知り合いにばったり会うこともよくありますが、ここでは、まず知っている人に会わない、そもそも知り合い(特に日本人)がほとんどいない。それに多様な人がいすぎて、どんな格好をしていても目立たない。誰も人の服装など気にしていない(多分)。年中、暑かろうが寒かろうがTシャツとジーパンなんて人も普通にいる。
ということで、普段、オシャレとは程遠いどうでも良い格好をして買い物や犬の散歩など、近所をうろうろしています。
そんな私でも、仕事の時やトロントのダウンタウンまで用事で行く時ぐらいは、少し上等のちゃんとした服を着て出掛けます。
昨日はダウンタウンで仕事でした。この所、グッと気温が下がってきたので、秋物を引っ張り出してきて、茶色の千鳥格子のウールのワイドパンツ、渋めの赤いセーター、首元が寒かったので、紫と濃い緑のタータンチェックのミニマフラー、と秋らしい装いで、家からバス停まで足早に歩いていました。
すると、後ろから見知らぬ年配の女性が声をかけてきました。「こんにちは。あなたの服装がとても好きよ。そのパンツはどこで買ったの?モダンでとっても素敵ね。履き心地も良さそう。上の赤いセーターもいい色。マフラーもいいわね。」
私の服装を上から下まで絶賛。近所に住む方のようで、話しているうちに、いつ引っ越してきたのかとか、家族の話や日本の話にもなったのですが、最初に思いっきり服装を褒めてくださって、気を良くした私は、その後、颯爽とダウンタウンに出掛けることができました。
当たり前のことですが、人から褒められるのって、嬉しいことだなと久々に感じた経験でした。私も素敵だなと思った時に、素直に気持ちを伝えられる人になりたいな、そして、普段の自分の服装にもちょっと気を遣おうと思った秋の1日でした。