パンプキンパレード
こちらトロントは、昨夜は風が強く生暖かい、なんだかハロウィンに相応しい雰囲気の夜でした。家に近所の子供達がTrick or treatで来ると、間違いなく我が家の番犬が吠えて落ち着かないので、配るお菓子も用意せず、暗くなる前にブラインドを全部閉め、門灯も点けず、家の中も薄暗くして身を潜めていました。
にもかかわらず、ドンドンドンと玄関のドアを叩く音が(一度だけですが)。もちろん、しばいぬセキュリティが発動し、家の中から大きくワンワンワンッと吠えて追い払ってくれました。
以前、アメリカに住んでいた頃、まだ小学生だった子供たちは毎年仮装をして、お友達と一緒にTrick or Treat!と言っては近所の家を回り、食べられない量のお菓子を山ほど持ち帰ってきました。ある年は吹雪の中、ある年は雨の中、傘をさしながら。ほぼ毎年天気が悪く寒かった印象ですが、その日の夜にしかできないイベントですから、どんな天気になろうと決行です。
あの頃は私も少し気合を入れて、家の窓や玄関にハロウィンの飾り付けをしていました。窓のデコレーションは大きな黒い紙を買ってきて、切り絵を貼った安上がりなものですが、今、写真を見てみると、我ながらなかなかの力作です。
ハロウィン翌日11月1日の夜、いつも散歩している家の近くの公園で『パンプキンパレード』というイベントがある旨、自治会からメールがあり、どんなものかと先ほど見に行ってきました。
パレードと言うので仮装行列かと思いきや、地域の人が家からジャック・オ・ランタンを持ち寄り、公園に並べて火を灯すイベント。仮装している子供達もいて、ホットチョコレートが振る舞われ、ご近所さんのちょっとした交流会。地元感があって良い雰囲気でした。
アメリカでは『パンプキンパレード』というのは聞いたことがなかったので調べてみた所、トロントで広まったイベントのようです。コリーン・ケネディという女性が近隣の住民と協力して、2004年のハロウィンの翌日、ジャック・オ・ランタンをトロントにあるソラウレン公園に並べるイベントを始めたのが最初の『パンプキンパレード』だそうです。今では、1500個ものジャック・オ・ランタンがその公園に並ぶとか。
トロントや他のカナダの都市にも広まり、毎年このイベントが開催され、環境にも配慮しながら地域の人々が一緒に楽しむ文化として根付いているそうです。
後日、全てのジャック・オ・ランタンはコンポスト資源として市に回収されます。きっとものすごい量のカボチャですね。