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ノートというサンドバッグ Part 2

 前回の続きです。

 ノートに書くのは、苦しい胸の内だけではありません。やりたいことや、これから挑戦してみたいことも書きました。書きながらワクワクして、実際にその予定を立てて行動に移すことも。決め切ってしまえば、案外行動できるものです。

 少しずつ、一歩一歩ですが、確かに前を向いていると感じる瞬間もありました。姉や父の、「大丈夫、進んでるよ。」という声も安心の材料でした。

 当たり前ですが、人それぞれ自分の人生を歩んでいます。私が手を伸ばしても、たまたまタイミング悪く、その手を握ってくれる人がいない時もあります。そんな時は、ノートにすべてを吐き出すと、心が少しだけ安定するのです。

 実は夫が亡くなる前から、簡単な日記や振り返りをノートに書いていました。でも、夫がいなくなり、今では三人の生活を一人で支えるようになった今、ノートが私にとってさらに大きな心のパートナーになっています。

 誰に見せるわけでもないからこそ、何を書いたっていいのです。何を思っても、何を感じても、それは私の自由です。ノートに書くことで、自分の中に溜まった感情を、誰かに向けることなく、ただ吐き出す場所です。もし、ノートに感情をすべて吐き出すことで、子どもや他の誰かに傷つける言葉を投げずに済むなら、それが私にとっての救いなのです。

 ノートは、感情の整理をつける場所であり、自分と向き合う場所でもあります。一歩一歩、ゆっくりでも前を向くための大切なツール。これから、絶望も希望も、感情が溢れそうなときはノートに書いて、心を少しでも軽くしていきたいと思っています。

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