お熱んつんつん②
子どもが熱を出したので学校を休ませた、話の続きである。
すみません休みます、と職場に連絡し、クリニックに連れて行った。
夜中の咳で目を覚ます。ついでに熱を測る。まだ解熱剤を飲ませるほどじゃないので、気休めにアイスノンを用意して、頭の下に敷く。
週明け、熱は下がったが、咳が続いている。
冷静に考えて、休んだ方がいい。
まだ本人もしんどいだろうし、周りの子に移しちゃう。
…もう1日、休むと決めて職場に連絡したら、どうにかならないかと返信があった。
実は、初めてのことだった。
そう、私は子どもが生まれてから今までずっと、休んでもいいよと言われるような仕事しかしてこなかった。
小1の壁を越えた後、働き方改革と銘打って、転職をした。
給料は上がり、通勤時間は減った。
そして、前よりちょっとばかり責任のある仕事をするようになった。1日はともかく、2日休まれると困ると思われるくらいの。
初めて、夫に頼んだ。明日、在宅勤務できる?子どもをみてもらえる??
いいよ、とあっけない返事があった。
でもこれは美談ではない。
在宅勤務はしてくれる。それは感謝している。でも、「みてる」かどうかは、全くもって信頼ならない。1人で留守番させるよりは安心だが、熱を出してても気づいてくれるかは怪しい。
かわいい子には旅をさせよ、な気分で仕事に行った。今回は事故はなかった。良かった。
逆に、子どもの熱で休むことを渋られるような職場は、果たしていいのか、と思わなくはない。
ワーキングマザーの働き方について、現時点ではきっと正解はないんだろうな、と思っている。
しっくりくるロールモデルが、いない。
体力ゴリラのスーパーウーマンか、実家極太じゃなきゃ、フルタイムなんか無理じゃね?というのがこの界隈では主流な認識だと思う。
んで、私は、とっととフルタイムから逃げ出した人間である。パート万歳。
もちろん、不満はある。ありますとも。
あまりにも悔しくて、もう一度生まれるなら男を選ぶと思ったこともある。
選択肢が多いのは悪いことじゃない。
だけど、どれを選んでも、大変すぎる。
結婚しなくてもしても、子どもを産まなくても産んでも、1人産んでも2人産んでも、ずっと、大変な気がする。きっと働いても働かなくても大変なんだと思う。
不幸、というのとはちょっと違う。
今の自分が不幸だと思うのは、夫にも子どもにも悪い気がする。
それこそグラデーション的には、幸福よりなんだとは思う。
かと言って、私しあわせ!みんな私みたいになればいいよ!とは到底思えない。
私はロールモデルとしては正直いまいちだ。
いや、私なりにはよくやっていると思う。
なんかもうちょっと楽できないのかなぁ、と毎日思っている。
先ほど、男に生まれたら、って話をしたけれども、実際に自分が男だったら、妻に私のような不満をもたせる男になってた気もする。そういう意味では女として生まれたことは必然だったのかもしれないと思ったりする。
こんなことをグダグダ考える余裕ができるほど、子どもが大きくなったってことよね、とお茶を濁して今回のお話は終わりにします。
どっとはらい。