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焼きりんご

君といつまで手をつなげるかな
まだもう少し大丈夫かな  

君の手のひらはひんやりとしてて
怖がりだった昔を思い出す

お母さんも、色んなことが怖くって
ずっと強くなりたかったよ。 

のどがちょっと弱いとことか
気が強いんだか弱いんだかよく分からないとことか
きっちりしたいのに疲れやすいとことか
もう自分を見ているようで、
この先にぶち当たるであろう壁が想像できてしまって
きゅううぅ、と心が雑巾絞り状態になるよ。

でも君とお母さんは違うから。
似ているかもしれないけれど、同じではないから。
できるなら、越えられる壁であって欲しいと願うばかり。

きっと私は愛されていたんだと思う。
完璧な人間がいないように、完璧な親もいない。

「good enough mother 」を
「充分に良い」じゃなくて「ほどほどに良い」と訳した人はすごいな。

私は君のgood enough になりたいんだ。

とりあえず君の好物の
焼きりんごを作るとするよ。



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