フランスで議事録は、私のお守りになっている。
日本の尊敬する先輩は議事録のプロだった
日本のサラリーマン時代に、議事録を率先して書く先輩がいた。
自分はそもそもレポートも、会議の議事録も嫌いで、ありがたいなーと思っていた。
ある時、
Mimizu!お前議事録取らないと損するぞ!
と言われた。
そうだよな、先輩に雑用みたいな仕事させられないよな、後輩だからそりゃやらされるよなーくらいで思っていたら
議事録というのは、後から印籠として使えるんだよ。
あの時みんなで話し合ってこうなりましたよね?
と、議事録確認の時点で意義がなければそれが事実になるんだよと。
それを聞いてから、議事録をきちんと見てみると、あいまいに話が終わったところは、
すべて先輩の持ち込みたい方向性の結論にうまくなっていることが判明(笑)
見事。
すごいテクニックだと若手時代の自分は感動し、
それ以来盗ませてもらっている。
先輩の議事録術は海外でも有効
この技は、言語が不利な海外でも非常に役立っている。
今の経営者は、とにかく圧力で人を制してくるタイプ(簡単に言うとパワハラ)で
相手の弱いところガンガン攻めてくる。
ある意味正攻法。
自分はもちろん、言語の弱さを攻められ
こちらが正しくても、ぐっと押し込められることがよくある。
わざとあやふやに説明され、どちらに転んでもこちらに否があるようなことは日常的。
よって、この人物とのミーティングは、すべて議事録化しメール。
めちゃくちゃな言われ方したり、先方が言ってはいけないNGワードの履歴は、
裏議事録にこちらもしっかりと書き込みされている(笑)
私自身もただでは転ばないので、どやされたまま、ただひれ伏しているわけにはいかない。
もし相手が万が一戦闘態勢に入ったとき、いくらでも迎え撃てる準備はしている。
経営者と労働者の間には、日本以上の隔たりがあり、緊張感がある。
労働者の権利は使う
前の仕事で人員整理をせざるを得ないとき、弁護士と色々と話しをし、
とにかくややこしくて頭を痛めた。
フランスは雇われている労働者の権利はめちゃくちゃ強い。
精神的にはしんどい仕事だったが、今の自分を守る良い経験だったと思える。