魔女になりたかった幼少期
時々思い出すのです。
学校の帰り道で、
こっそりと寄り道をし、
藁人形が飾られている建物を見ては
とても恐ろしい呪いがかけられているのだと信じたこと。
道端の草や実を広い、
石で擦り潰し、
私だけが知っているおまじないをかけ、
梅雨の湿った時期に家の裏で発酵させたこと。
虹の麓には宝があると、
シャベルを持ち出し、
雨の中雑草を掻き分けて走ったこと。
背伸びして木の葉を取り、
水に浸して鏡にしていたこと。
花占いでどうしたら好きで終わるのか計算をして
都合よく終わらせていたこと。
雪降る中、口から出る雲を捕まえようとしたこと。
子供の頃、不思議な力を使える魔女に憧れていました。
それは私の心の中で生き続け、
大人になった今も、
小さく温かく大切な時間だったと思っています。