ゼロコールで電話がつながった話
まだスマホなぞ影も形もなかった時代の話。
ある夜、私は仲の良い友人М子に電話をしようと思い立った。
部屋にある子機を取り上げ、電話番号をプッシュ。
呼び出し音が聞こえ…
あれ?
聞こえない。
んん?
でも話し中でもない。
もしかして、つながってる…?
「もしもし…?」と言ってみる。
すると、向こうからも「もしもし?」と戸惑った感じのМ子さんの声が。
「「い、今電話しようと思ってぇ…」」
なんと私たちは、ほぼ同時に電話をかけ、ゼロコールで電話がつながったのだ!
「何日何時に電話かけるね」と約束したわけではない。
ただただ偶然、お互いに電話をしようと同時に思って電話したのだ。
どんなにラブラブ愛してるな恋人同士でも、何の約束もなしにゼロコールで電話がつながった人なんて、そうそういないんじゃないか?
あれから数十年、今でもМ子さんとは仲良くさせてもらっている。
生涯、大事にしたい縁である。
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