雪が降ったねえ
だれかが踏んで、何度も踏まれて、次第に解けて。
真っ白なふわふわだった雪は、雨水のようだけど、氷にも見えて。
ツルッと滑って転びそうで、
踵から跳ねた冷たい雪だったものが靴の中に入りそうで、
ジャリ、ジャッとなる上を歩くのは少し怖くて。
あ〜もうなんでいまは雪なんだ!と怒ってしまう。
たまたま目に入ったセカストの駐車場。そこには一面真っ白で、ふかふかの雪。
さっきまで怒っていたのに、突然なんだかワクワクし出して。
綺麗に積み重なった雪たちに足跡をつけて、
ふわふわの感触にワクワクして、
本当にふわふわなのかな…って手を伸ばしてみて、
「わー!!すごいよ!!ふわふわ!!ねえ触ってみて!!」
さっきまでの憂鬱とか警戒心とかが嘘みたいだ。
同じ雪で、
同じように積もっていたはずなのに
こうやって結果が違うだけで、こんなにも気持ちが変わるんだなあ。
1つの物事には、たくさんの側面、見え方があって。
一つが気に食わないからって、諦める必要も嫌う必要もないんだな。
冷たくて滑りそうな雪だったものも。白く積もったふかふかの雪も。悴む手と目に映る景色も。
きっと自分好みの見え方がきっとあるんだろうな。
これからもそんな瞬間を見逃さないでいたいな