科学×アート=バレエ
なんだか勉強も仕事も何もかもやる気がなくなっていたというか、生気が失われて、ここ数ヶ月は対して何もできなかったし、しようとも思わなかった。
些細なことがいくつか重なり、ちょっとしたきっかけで、いろいろと昔やりたかったことなどなどを思い出し、ようやく漲るパワー全快!という感じで、とにかく元気である。そんな私の元気の源であるクラシックバレエ(ダンス)について、多方面から考察してみる。
ダンスとは
大人になってから始めたバレエについて、偉そうなことは言えないが
10年以上続いている経験から、いくつか私視点で言えることがある。
ダンスは、身体表現を言語化したものである。心の奥底に感じているものや、言葉として言語化できないものを身体を通して表したものが、ダンスである。
みんなが同じ動きをするバーレッスンやセンターレッスンを見ているだけでも、その人がどう言ったことを考えているか。。などはなんとなくわかってしまう。
表情にも現れるが、やはり身体を通して何かが伝わってくる。私レベルでもそんなものなので、先生は全てお見通しであり、心の中まで(下手すると自分が気付いていない深層心理まで…)先生に読まれてしまう。
踊り始め
そもそも、小さい頃から運動神経は良かったので、たまたま時間ができた半年くらいの間にサッと習ってサッと止めようくらいの勢いで始めたが、これが何とも難しく。。。まず日常の身体の使い方と全く違う。そして、思ってる以上に身体が上手く反応してくれなく、鏡の前で無様な格好をしていたものだ。
元来の負けず嫌いもあって、とりあえず側からバレエをやってるように見えるくらいまでは頑張ろうと思い、今に至ります。スポーツではなく芸術だから難しいんですよね。
科学的側面
バレエはいろいろな角度から考察できるが、科学の面から考察してみる。これも書き出したら山のように出てくるが、一言で言うと、四足歩行の動物を二足歩行にした体の使い方。である。文明社会に慣れてしまった現代人には、なかなか難しいが、バレエ的動きを学ぶにつれ、動物の身体の動きがいいお手本になった。
トゥシューズ(ポワント)なんかは、最初はとにかく痛くて痛くて。。。何の意味がある?かと、全くもって意味不明なものにしか思えなかったが、馬の生態を知ることにより自分を納得させた。
馬は「有蹄類」というグループに属する生き物で、「蹄(ひづめ)が有る動物」である。他には牛、象、鹿などがあげられる。馬の蹄は爪が進化したもので、結局のところつま先で走っていることになる。なぜ蹄が進化したのかというと、学問的には早く走るためである。
じゃあ、ポワントで走れば早いのか?と言う話になるが。。。そもそもポワントの発祥は、爪先立ちで妖精のフワフワ感を出すためのものだったらしい。
目的は違えど、動物の進化の先に通じると言うことで、なんだか納得してしまった。
バレエは、すごく合理的である。レッスンをしていると数学や物理の法則だな、と思うことが多々ある。基本的な身体の動きはすごくロジカルである。
アート的側面
バレエは、はっきり言ってめちゃくちゃキツい!
こんなにきついものだと知ってたら、絶対やっていなかった。と断言できる。
ダンサーがみんな笑顔で踊っているから、さも簡単そうに見えるが、とにかく体力がないと動けない。クラシック音楽を聴きながらレッスンできるから、なんとか耐えられているようなものである。そしてプロの舞台を見るとやはり美しい。鍛錬された美しく強い身体と演技が上手くマッチされ、芸術を創りあげる。
視覚的に美しいものは、ただ見ているだけで美しいが、そこに生の美しさが加わることにより、アートが生み出されると思う。
合理的側面の動きに、音楽を合わせたアートがバレエだと思う。
身体と心
ストレスが溜まったら身体を動かすのが一番である。
バレエは身体が元気でなければできない。私は少しくらい体調が悪くても、定期的にレッスンは受けるようにしている。身体を動かさないと、もっと不健康になるからだ。(多分メンタル面が)
昔は精神が強ければ何事にも耐えられる。と思っていたが、バレエをするようになって考えが変わった。強い身体が強い心(精神)を作ると思う。
バレエのレッスンを受け身体が強くなるにつれ、心も強くなっていることに気づいた。恐らく、武道と似ていると思う。体幹を鍛え身体を強くすることにより、心もぶれなくなる。
なぜ、こんなにもバレエが続いているのかというと、身体が踊りたがっているからだ。バレエをやめようかと思った時に、いつも行き着いていたのが、この考え。
いつになったら納得いく踊りができるかはわからないが、心に正直でありたい。