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一年ぶりの君 ――『四月は君の嘘』に寄り添う
また「君のいない春が来る」
有馬公正が「君のいない春が来る」とつぶやいてから、もう一年が経とうとしている。公生がピアニストとしての復活を遂げた東日本ピアノコンクールは2月18日だったから、「君」こと宮園かをりがこの世を去ってから、すでに一年以上の時が過ぎているのだ。
時が過ぎゆく中では、先ごろの SUGOI JAPAN Award 2016アニメ部門1位を『四月は君の嘘』が受賞したという嬉しい知らせもあった。このタイミングと併せて、また宮園かをりの一周忌の意味も込めて、これまでまとめたことのなかった『四月は君の嘘』について、少しばかり以下に書いてみたい。
マンガとアニメの協奏
新川直司によるマンガ『四月は君の嘘』は、イシグロキョウヘイ監督によってTVアニメ化され、この双方が四月を前にそろって最終回を迎えるというメディアを超えた協奏も、見事なストーリーの終焉をいっそう盛り上げるものだった。同じノイタミナ枠で、同じく漫画原作をアニメ化した『僕だけがいない街』が、ちょうど同じようにこの三月に最終回を迎えたところだったが、こちらは終盤に差し掛かったところから原作とアニメでストーリーが分岐している。アニメ化に際して、原作通りとするのか、アニメ・オリジナルの展開とするかは、作品毎、制作陣毎に違いが出そうだが、一年越しで、同じものと異なるものが放映され、それぞれ上手くいっており、印象深い最終回であった。
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