宵月
キッチンで豆乳をあたためる間に
何やら気配がして窓に寄り
カーテンをあける、と。
月。
目の前に、月。
窓いっぱいの月。
あまりのことに驚いて声も出ず
軽く会釈し窓におでこをぶつけたのち
慌ててカーテンを閉めキッチンに戻り
なにごともなかったように
豆乳を飲む
宵月の、宵。
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月のこよみを調べたら、
本日は「宵月」(よいづき)。
宵(日暮れから暫くの間。夜の始まり)の間だけ見える月。
確かに、いつもより早い時間に低い空に浮かんでいて、
追いかけて走って飛んだら手が触れそうな、
そんな「おつきさま」でありました。